親子同居のメリットや注意点は?二世帯が快適に暮らせるリフォームを解説

コロナの影響もあり、以前はネガティブなイメージを持たれることもあった親子同居の、ポジティブな側面が再認識されるようになりました。親子同居にはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか?本格的な同居に際して、検討をおすすめするリフォームについても解説します。

共働き世帯の増加や新型コロナの影響により、親子同居のポジティブな側面が再認識されるようになってきました。たとえば、「育児や家事で協力が得やすい」「一緒に暮らす安心感がある」といったことです。

本格的な親子同居に際して必要になってくることの1つに、自宅を二世帯住宅にするためのリフォームが挙げられます。今回は親子同居のメリットやデメリット、親子二世帯が上手く暮らしていくための具体的なリフォームを紹介します。

親子同居のメリット

親子が1つ屋根の下で同居するメリットは、以下のとおりです。

・育児や家事をお互いに協力できる
・万が一の事態に対処しやすい
・経済的負担を分担できる
・一緒に暮らす安心感がある
・相続税対策になる

それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

育児や家事を協力しあえる

共働き世帯にとって、育児や家事をどうするかは常につきまとう問題です。二世帯住宅で親世帯と同居になれば、祖父母に子供を預けて仕事に行く、仕事の間の家事を任せるといったこともできます。育児や家事に限らず、日常生活で不便さを感じたときに、すぐに協力が得られることは非常に心強いものです。

万が一の事態に対処しやすい

共働き家族では、夫か妻のどちらかが病気やケガをした場合、もうひとりが仕事を休んで対応する必要があります。親子同居であれば、このような万が一の事態で協力を得られます。また両世帯がそろって留守にするといったことも少ないため、セキュリティーの面でも安心です。

経済的負担を分担できる

親子が同居するために二世帯住宅を建てる場合、建築費を折半して世帯あたりの負担を減らすことができます。また建築費に限らず、一緒に生活することで水道光熱費や食費といった生活費も、単世帯に比べて節約しやすいというメリットがあります。

一緒に暮らす安心感がある

ご両親と離れて暮らす方が、新型コロナの影響で1年以上も実家に帰れなかったというケースは少なくありません。

親子同居では、家族が一緒に暮らすことで安心感が得られます。たとえば、親世帯は孫の成長を見届けられる、子世帯は親の状態を確認しやすいといったメリットをお互いに享受できるでしょう。頼れる身内が側にいるという安心感は、精神的な安定にもつながります。

相続税対策になる

二世帯住宅は相続税対策として効果があります。なぜなら、二世帯住宅は相続税の特例である「小規模宅地等の特例」が適用される可能性があり、親の遺産を相続するときに大幅な相続税の節税につながるからです。

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親子同居のデメリット

同じ身内であっても、親子世帯では価値観や生活リズムも異なります。そのため、一緒に暮らすことで以下のような同居のデメリットが浮き彫りになる可能性もあります。

・プライバシーが確保しづらい
・価値観の違いで摩擦がおきやすい
・生活リズムの違いがストレスを生む
・過干渉になる可能性がある

それぞれのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。

プライバシーが確保しづらい

親子同居は家の中で共用するスペースが多いと、自分の時間や空間を確保することが難しくなります。とくに寝室以外のほとんどの部屋を共有する完全同居タイプの二世帯住宅では、プライバシーが確保しづらい場合があります。

価値観の違いで摩擦がおきやすい

親子と言っても、年齢で見れば20~30年の隔たりがあり、価値観やライフスタイルも異なります。たとえば、料理の味付けや掃除・洗濯の方法、子育ての方針でも、親子世帯間でギャップを感じることがあるでしょう。最初は小さなほころびだったものが、積もり積もって大きなトラブルに発展する可能性もあります。

生活リズムの違いがストレスを生む

親世帯と子世帯の生活リズムが違えば、ストレスになる場合もあります。たとえば、子世帯が育児の真っ最中だったり、夜勤が多かったりすれば、親世帯の就寝時間に声や生活音が気になるでしょう。また共有スペースが多い二世帯住宅では、生活動線や家事動線が衝突して、日常生活にもストレスを感じる場合があります。

過干渉になる可能性がある

親が家事や育児に過剰に口出しをする過干渉も、親子同居にありがちなトラブルです。親心で良かれと思ってやったことでも、子世帯からすればストレスを感じることもあるでしょう。このようなトラブルを避けるためには、親世帯と子世帯の生活空間をしっかり分けるといった方法があります。

親子同居を快適にするためにおすすめのリフォーム

親子同居のメリットと注意点を解説しました。ここでは、注意点として挙げたプライバシーの確保や世帯間の摩擦を回避して、親子同居をより快適にするためのリフォームを紹介します。

「一部共有」の二世帯住宅

一部共有タイプにするリフォーム費用の目安:約800万円

二世帯住宅には、「完全分離」「一部共有」「完全同居」の3つのタイプがあります。親子のほどよい距離感を保ちつつ、プライバシーも確保するなら、「一部共有」タイプの二世帯住宅がおすすめです。

一部共有タイプは、たとえば玄関とLDKを両世帯の共有スペースとして、それ以外の部屋を別々に設けます。これにより、リビングで一家団らんの時間を楽しみつつ、両世帯のプライベートな空間も確保できます。

ただし、リフォームをする前に「どこまでを共有スペースとするか」を親子でしっかりと話し合うことが大切です。

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親子でコミュニケーションを楽しめる対面式キッチン

対面式キッチンのリフォーム費用の相場:60万円~200万円

対面式キッチンとは、リビングと対面する形で設置されたキッチンのタイプです。

従来の壁付きキッチンとは異なり、リビングの様子を見渡しながら料理ができます。たとえば、リビングで子供を遊ばせながら料理をするといったことも可能です。

さらに、二世帯住宅で対面式キッチンを採用すれば、LDKに開放感が生まれる、親子が集まって家族団らんを楽しめるといったメリットもあります。

対面式キッチンは壁付きキッチンよりも広いスペースを必要とするため、通路や収納のスペースも確保できるかをリフォーム前に確認しておきましょう。

高齢者向けのバリアフリーリフォーム

バリアフリーリフォームの費用の相場:400万円~500万円(中心価格帯)

高齢者の親世帯と同居する場合や、老後も快適に住み続けたい場合に、バリアフリーリフォームを検討しましょう。バリアフリーリフォームについては、自治体や介護保険の補助金制度が利用できます。たとえば介護保険の補助金制度は、最大20万円を限度額として、工事費の9割が支給対象です。

バリアフリーと一口に言っても、手すりの設置やトイレ・浴室の改修、出入り口を引き戸に交換といったさまざまなリフォームが挙げられます。したがって、どこをどのようにリフォームするかで工事の費用が変わってきます。家の中のほとんどをバリアフリー化したい場合は、1,000万円以上の費用を見積もっておく必要があるでしょう。

ヒートショック対策の断熱リフォーム

最新のユニットバスに交換する費用の相場:50万円~150万円

二重窓を設置する費用の相場:5万円~15万円/1ヶ所

断熱材リフォームの費用の相場:4,000円~3万円/1㎡

高齢の親と同居する場合、ヒートショック対策として断熱リフォームの検討をおすすめします。

ヒートショックとは、急激な温度変化によって心臓や血管の疾患が起こることです。入浴中に高齢者が溺死する主な原因の1つとして知られています。たとえば暖かいリビングから寒い脱衣所に移動し、衣服を脱いで熱い湯船に浸かると、急激な温度変化でヒートショックが起こりやすくなります。

ヒートショック対策としては、浴室を断熱性の高いユニットバスに交換する、二重窓にして部屋の温度差を10度以下に押さえるといったリフォームが有効です。

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まとめ

親子同居のメリットと注意点、および同居を快適にするためのリフォームを紹介しました。

両世帯が一緒に暮らすメリットを享受して、なおかつストレスやすれ違いを最小限に抑えるには、同居前にしっかりと話し合うことが大切です。そのうえで、親子が快適に暮らせるようにするためのリフォームを検討しましょう。

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