知っていますか!?リノベーションはコストバランスに注意?

リノベーションは通常新築より少ないコストで完成しますが、それでもある程度の大工事になると、規模に応じたコストが当然掛かってきます。この時考えるのが、掛かったコストは適正なバランスだったかということです。
このページでは住まいのリノベーションと、工事後の資産価値のバランスについて解説します。

スケルトンリフォームはリノベーション工事の“花形”

リフォーム工事はバリエーションが広く、クロスの張替えや戸建中古をバリアフリー化する工事などもありますが、工事規模で大きく分けると、水周りのなどの設備を入れ替える小工事と、建物に手を掛けなければいけない大工事に分かれます。

そして建物に手を掛ける大工事でも規模が最大となるのが、テレビ番組でもおなじみのスケルトンリフォームです。

スケルトンリフォーム(またはフルリフォーム)はリフォーム工事の一種で、最終的に躯体を現しにするところまで解体することから、このような名称で呼ばれています。また同じリノベーション工事でも、掛かる費用は最大級となるのもスケルトンリフォームです。

さらにスケルトンリフォームを細かく分けると、外壁をそのまま残す内部スケルトン、外壁も除去する外部スケルトンに大きく分かれますが、少しイレギュラーものでは外張り断熱にも対応できる、外壁のみを除去したスケルトン工事もあります。

いずれの現場も古いサッシは取り替えますので、内部スケルトンでも窓部分にはカッターを入れますが、完成した現場を見ると新築以下のコストで、耐震性能や断熱性能も新築とほぼ変わらない状態にまで生まれ変わります。スケルトンリフォームが、リノベーション工事の醍醐味という意味が分かる瞬間です。

リノベーション・コストのかけ過ぎは損失を生むという事実

このように、スケルトンリフォームは予算が許すなら、ぜひやってみたいという方も多いのですが、掛けた予算が資産価値に反映されるかといえば、残念ですがそうではありません。

建物の固定資産評価は物件により違ってきますが、一般的には建物の構造(木造、鉄鋼造、RC造など)と築年数に大方左右されます。したがって古民家再生工事など、建物が特殊な物件でなければ、数字上の金額や価値は中古住宅に多少上乗せされる程度と考えておいたほうが無難でしょう。

またこのことは、資産価値とコストバランスを無視すると、思わぬ錯誤につながることを教えています。
もちろん、大掛かりなリフォームはそれだけコストは掛かります。スケルトンリフォームのような、築年数が古い建物を対象にしたものが多いと、工期がはっきりするのは壁・床・天井を外し、躯体の全貌を見るまで分からないケースもあります。このように不確定要素が多く、工期が長引けばその分余計にコストも掛かるのが、スケルトンリフォームのデメリットです。

スケルトンリフォームの場合、費用は一概にはいえませんが、通常1000万円前後を予算として見ておく必要があります。しかし築年数が25年、30年以上の中古住宅では、工事後に評価額が「掛かった予算」を大きく下回ると覚悟しなければいけません。

フルリフォームを希望する人は、リノベーションが目的で中古住宅を新たに買う人とは限らず、親から引き継いだ家をリノベーションする方も結構いるでしょう。そのなかには立地が都内の密集地にあり、建替新築が適さないことから止むを得ずスケルトンを選択する方もいるようです。
そういう方は職人さんらの丁寧な仕事ぶりや物件の再生力に敬意を払い、たとえ予算が膨らんでも工事を注文する方もいます。

ただし将来何らかの事情で物件を手放さなければならなくなれば、当該物件を売却しても、建主が判断する真価に見合った価格では処分できないケースも出てきます。

資産価値を考えてリフォームの工事規模を考えたい

何もスケルトンリフォームに限ったことではありませんが、リフォームは改修技術の面で難しい工事も多く、新築現場をこなす職人さんでもリフォームの場数が少なければ収められない現場もあるようです。経年劣化した基礎や躯体から建物を再生するフルリフォームはその典型的な例です。

ただし、最終的にコストも掛かる難しい現場をリフォーム会社に相談する場合、施工業者の経験と並んで重要なことは、その後の物件の資産価値を正しく見据えて工事の依頼を決めることです。この判断を誤ると、あとで後悔することになるでしょう。

最近では国土交通省の「安心R住宅」といった動きもあり、リフォーム物件でも一定の条件を満たせば、新たな価値を付加して建物を流通できる仕組みが国をあげて整備されつつあります。

ただいくら欧米並みの住宅ストックの流通環境を短期的に目指したとしても、東日本大震災以降に建てられた新築現場は、耐震性や断熱性能が格段に高くなっています。そのため簡単なリフォームでは、中古住宅との格差をなかなか埋められないのが実情です。

これから「中古住宅+リノベーション」を考える場合、何年以降に建てられた中古住宅なのかという視点も重要になっていくことでしょう。

まとめ

すべてのリフォーム工事がコストに見合った工事であれば良いのですが、なかなかそうもいきません。ただ工事の満足度に応じた資産価値と、固定資産状の評価は別物です。それを分かった上でリフォーム工事を注文することが、今後大事になってくるでしょう。

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