海外と日本で驚きの違い!リノベーションで人生にゆとりを


今ある建物を生かしながら、快適な住まいを実現するリノベーション。環境にも優しいことから注目されていますが、ストック型社会が根付いた欧米諸国ではごく一般的な手法です。日本と海外の違いを比較し、資源の有効活用だけにとどまらないメリットをご紹介します。

欧米の中古住宅市場は日本の6倍

「いつかは新築のマイホームを手に入れたい」。高度経済成長以降の日本では、社会的地位の安定や生活の豊かさを象徴する住宅は新築するのが当たり前でした。電気製品や自動車、家具など他の耐久消費財と同様、中古の住宅には「設備などが老朽化していそう」「汚れや傷が多そう」といった負のイメージが付きまとっていたのです。

国土交通省の「中古住宅の流通促進・活用に関する研究会」資料によると、全国住宅流通量に占める中古住宅のシェアは約13.5%(2008年)で、欧米諸国の6分の1程度に過ぎません。

住宅の90%超が中古のアメリカ

一方、アメリカでは国内に流通する住宅のうち90.3%(2009年)が中古住宅です。ところが、アメリカでは住宅投資額とほぼ同等の住宅ストック試算額が蓄積しています。築年数に関係なく、しっかりと改装、メンテナンスされた住宅には、付加価値に見合うだけの適正な価格が付くのです。これに対し、日本のストックは投資額の累積を約500兆円も下回っています。

ちなみに、日本の総人口はアメリカの40%弱しかありません。しかし、2019年7月の新設住宅着工戸数はアメリカの119万戸(季節調整済み、年換算率)に対し、日本は91万戸(同)と90%近くにまで達しています。

総務省の統計によると2018年現在、全国には総住宅数の13.6%に相当する846万戸もの空き家が存在しています。こうした状況下で、これほど多くの新築住宅が供給され続ける必要があるのか、疑問に思うのは自然なことかもしれません。

家屋の平均使用年数も極端に短い日本

内閣府などの推計値にも、国内の住宅市場がいかに新築に支えられているかが表れています。日本の住宅投資に占めるリフォームの割合はわずか27.9%で、ドイツ(76.8%)、イギリス(57.3%)、フランス(56.4%)と比べて著しく小さい規模でしかありません。

住宅の平均使用年数もイギリスの141年、アメリカの103年に対し、日本は30年程度と極端に短くなっています。「欧米諸国には石やれんが造りの住宅が多いから」という指摘もあるでしょうが、早稲田大学の小松幸夫教授が2011年に実施した研究によると、木造家屋の専用住宅の平均寿命は65.03年もあるといいます。これに基づけば、日本の新築住宅の多くは寿命の半分も経過していないうちに使われなくなってしまう計算になります。

日本もストック活用型に転換せざる得ない時代に

こうしてみると、「古くなった家は壊して建て替える」という日本の常識は、先進国の中でも異質でしょう。日本の住宅の平均使用年数が短い理由としては、主に4つの要因が挙げられます。

・急速な経済成長と人口増で、戦後の住宅政策は質より量の供給が重視された。
・核家族化が進み子育てを優先した間取りの住宅が普及し、子供が独立した後の家族構成の変化を考えていなかった。
・地価が上昇し続けた中で、建物より土地の価値が重視された。
・新築志向の強さから、経年を理由に一律で減価しない中古住宅市場が確立されなかった。

これらの要因以外にも、イギリスやドイツでは都市計画上の観点から厳しい新築規制が敷かれているといった事情があります。アメリカでも不動産開発に対する行政の規制が強く、新築住宅建築のハードルが高く設定されています。

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中古住宅の資産価値を高める効果も期待

とはいえ、日本でも少子高齢化や人口減少などとともに地価が右肩上がりの時代は終わり、土地を売るだけでは建て替え資金を捻出できなくなっています。高齢社会の到来で長期住宅ローンを組みにくい年齢層が増え、日本の住宅市場も欧米諸国と同様のストック活用型に向かわざるを得ない状況です。

こうした中、目を向けられるようになったのがリノベーションです。既存の建物に手を入れるのはリフォームと同様ですが、リノベーションは古くなった部分を元通りにするだけではなく、ライフスタイルなどに合わせて間取りなどの用途や機能などを変更します。

設備や空間をより良く作り替えることで、中古住宅の資産価値を高める効果も期待できます。市場での資産価値が高まれば、長期ローンを組みにくい中・高年齢層も新たな持ち家に住み替えることができる可能性も高まります。ひいては新築・中古双方の住宅需要拡大につながることも期待されるのです。もちろん、既存の建物を解体する必要がないリノベーションは、建て替えに比べて産業廃棄物の排出を格段に抑えることができるのは言うまでもありません。

住宅コスト低減で生まれる暮らしのゆとり

さらに、欧米諸国の社会状況を見たとき、リノベーションには大きな魅力があります。それは、収入に対する住宅コストの割合を抑えられるという点です。

国土交通省の住宅経済関連データ(2018年度)によれば、住宅価格の年収倍率はドイツが3.48倍、アメリカとイギリスが5.68倍であるのに対し、新築志向の強い日本では6.32倍に達しています。

つまり、欧米諸国は日本に比べて住宅に投じる費用が少なくて済む分、暮らしにゆとりが生まれやすいというわけです。欧米諸国の人々の生活の「質」が高いと言われる理由には、住宅コストの低さも関係していると考えられます。

もう1つ、興味深いデータがあります。内閣府が2018年に実施した住宅・生活環境の調査結果です。住宅の問題点について「何もない」と答えた人の割合はドイツで67.6%、アメリカで64.7%、フランスでも64.3%に上ったのに対し、日本は55.0%にとどまりました。

おわりに

生活のゆとりを切り詰めてまで手に入れたマイホームに対する満足度が欧米諸国より低い実態。「新築=良い住宅」という短絡的な考え方に支配されてきた日本の住宅市場の問題は、こうした点に表れているのかもしれません。

創意工夫を心がけて慎重に計画すれば、最小限の費用で最大限の効果を生み出せるのがリノベーションの魅力です。理想の住まいづくりをかなえるだけではなく、人生の満足度を高める目的で、上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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