国内と海外でこんなに違う!?リノベーションと中古住宅の考え方

海外でもリノベーションやリフォームは行われていますが、国内で行われるリノベーションとは、目的や考え方に興味深い相違点があります。この記事では、日本と全く異なる海外のリノベーション事情をご紹介します。

業者に任せず自分たちでDIYリフォーム

日本でリノベーションを行う場合は、リフォーム業者に見積もりを取り、工事を発注するという流れが一般的です。一方、海外では大規模なリフォームでも業者に頼まず、自分たちでやり方を調べてDIYでリフォームしてしまうことがあります。

業者に頼まず自分たちでリフォームする人が多い理由は、海外では、日本ほどリフォーム業者のサービスが行き届いていないことが原因の一つと言われます。これは決して海外の業者がいい加減というわけではなく、日本の業者が世界的に見ても質の高いサービスを提供しているためです。

海外ではDIYリフォームが確実で安全な選択肢

日本以外の国では、宅急便が指定の日時に到着しなかったり、荷物を玄関に放置されたりすることが日常茶飯事と言われています。日本の宅配業者が同じことをやれば、クレームが起きることは間違いないでしょう。

このようなサービス精神の違いは、リフォーム業でも見られます。海外の業者にリフォームを発注しても、スタッフが指定日に来なかったり、希望を聞いてくれなかったりするケースは珍しくなく、「自分たちでやった方が確実で安全」と考えて、ホームセンターで部材を集めて自宅をDIYリフォームしてしまう人が多いそうです。

賃貸でも入居者が手を加えて良い

海外では、賃貸でも入居者が自由にリフォームして良いという考え方が一般的です。海外ドラマが好きな人なら、賃貸物件に住んでいる登場人物が、壁やキッチンを塗装したり部屋を解体したりして、大胆に家をリフォームしているシーンを見たことがあるのではないでしょうか。

一方、日本の賃貸住宅ではリフォームできる範囲が限られています。できることと言えば、貼ってはがせる壁紙の取り付けや、突っ張り棒を使った収納など、物件を傷つけない方法に限られます。テープの剥がし後や画鋲の穴でも、修繕のために敷金が惹かれることを恐れて避ける人がいるほどです。

天井も壁も真っ白で壁紙も張り替えられず、どの部屋にも全く同じキッチンや洗面台が置かれているという日本の賃貸住宅を見て、驚く外国人も少なくはないと言われます。

海外では本格的なDIY用品が手軽に購入できる

賃貸リフォームが活発な海外では、壁材や塗料といった部材の流通も活発なため、おしゃれで使いやすい新商品が次々に登場しています。特に、アメリカではホームセンターのDIYコーナーも充実しており、部屋一室をリフォームできる部材を素人でも簡単に揃えることが可能です。

こうした海外発祥の便利なDIY部材は、徐々に日本国内にも輸入され始めており、「シワになりにくく貼りやすい壁紙」や、「剥がせる塗料の下地材」などを使って賃貸の部屋を個性的にカスタマイズした事例が、続々と国内のブログやSNSに投稿されています。

「賃貸でも自分たちでカスタマイズして良い」という認識が日本国内でさらに広まれば、将来的に日本の賃貸住宅でも、入居者好みにリフォームでカスタマイズできる日が来るかもしれません。

アメリカでは中古住宅市場が活発

日本では、誰かが一度住んでいた中古住宅は敬遠され、まだ誰も住んでいない「自分たちのためだけの新築住宅」に憧れる人が多い傾向にあります。それに対し、アメリカでは中古住宅市場が非常に活発です。

アメリカで中古住宅の流通が盛んな理由は、「家はリフォームでカスタマイズするもの」という文化が根付いていることが大きく影響しています。使った人、使う人が、各々の生活スタイルや家族構成に応じてリフォームを行い、本当に住みたい家として作り替えることは、アメリカでは代々行われてきたごく自然な文化なのです。

日本で中古住宅の活用方法が注目され始めたのは近年

これまで日本で中古住宅を購入するということは、なんとなく「新築を買えないから仕方なく中古住宅を選んだ」という、ネガティブなイメージを持たれていました。「中古住宅購入+リノベーション」という住宅取得スタイルが日本で認知され始めたのは、2000年代に入り、空き家問題の深刻化や中古住宅市場の活性化が叫ばれるようになってからという、ごく最近です。近年では、中古住宅購入前に家の欠陥を調べる「ホームインスペクション制度」も登場しましたが、中古住宅市場が盛んなアメリカでは、ホームインスペクションは何年も前から行われていました。

ホームインスペクションについてはこの記事で詳しく解説しています
家も買う前に検査を!ホームインスペクションの内容やメリットを解説https://monocla.com/columns/mansion/727/

リフォームで「改善」できることが認識され始めた日本

日本で行われるリフォームのほとんどは「使いにくくなったり老朽化したりした設備を交換すること」、つまり「改修」を目的として行われており、リフォームの「使いやすくカスタマイズする」という「改善」の側面はあまり注目されていませんでした。一部では、建築家などが中古住宅を使いやすくリノベーションしてはいましたが、一般的な住宅購入者内での認知度は高くありませんでした。

リフォームの「改善」という側面に多くの住宅購入者が注目し始めた今、日本でも「中古住宅を自分たちのために作り替える」という考え方が、新築と同等の価値を持つのではないかと期待されています。

おわりに

今、日本国内の多くの人たちが、海外の人たちのように「自分たちの手で家を住みやすくリフォームする」という選択肢の魅力に気づき始めています。リフォームで家を改善するという考え方が当たり前になれば、リフォームやリノベーションの便利なサービスや建材も、今後どんどん開発・普及が進んでいくことでしょう。

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