「プロの業者に任せたリフォームのはずが、工事後に欠陥が見つかった……」
あってはならないことですが、リフォーム業界においては、ごくまれにそうしたことも起こります。業者選びをきちんと行うことがいかに大切かは言うまでもありませんが、不幸にしてそうなってしまった場合の備えとして、今日はリフォーム保険についてお話させていただきます。
ご家族を守るため、家を長持ちさせるために行うリフォームだからこそ、失敗は避けたいですね。
万が一のリフォームの失敗に備える保険に、「リフォーム瑕疵保険」というものがあります。
リフォーム瑕疵保険とは何に備える保険か?保証内容や保険料を解説します。
リフォーム瑕疵保険とは
「瑕疵(かし)」は、欠陥のことで、リフォームにおける瑕疵とは、契約に従って施工したのに、約束していた性能や品質を確保できていないことを指します。
たとえば耐震化のリフォームを行ったのに一定の耐震性能の基準が満たされていない場合は、リフォームに瑕疵があったことになります。
それを誰がどう判断するかも重要ですが、リフォーム瑕疵保険は、住宅のリフォーム工事を実施するにあたって、検査と保証をセットで保障する保険です。
実際に保険が適用される「被保険者」は、リフォームを発注した施主ではなく、リフォームを行う施工業者となっています。
リフォーム瑕疵保険は、「住宅瑕疵担保責任保険法人」に登録のリフォーム会社に施工を依頼するか、施工を依頼する事業者に保険加入してもらうかのいずれかで利用できます。
登録事業者はこちらのサイトで公開されています。
リフォーム瑕疵保険が適用されるとどうなるか
リフォーム瑕疵保険は、検査と保証をセットで保障する保険と説明しました。
保険に申し込むと、リフォーム工事の施工中や完了後に、専門の建築士による現場検査が実施されます。
万が一、欠陥が発見された場合は、保険金が施工業者に対して支払われるため、欠陥の補修を確実に行わせることができます。
リフォーム後に施工業者が倒産してしまった場合は、リフォーム工事の発注者、つまり施主に直接支払われるので、その保険金で別の業者に補修工事を依頼します。
保険の対象となるのは、リフォーム工事を実施した全ての部分です。保険期間は住宅の構造の主要な部分は工事引き渡しから5年間、その他の部分は1年間となっています。
リフォーム瑕疵保険の料金
リフォーム瑕疵保険の料金は保険料と検査料の合算で、リフォームの工事内容と保険金の支払限度額によって変動します。
例)
リフォーム工事内容:キッチンの交換工事(80万円相当)
保険金の支払限度額:100万円
料金(保険料+検査料)の相場:3~4万円程度
気になる保険料や支払限度額については、見積もりを依頼する施工業者に確認しましょう。
まとめ
リフォーム瑕疵保険は任意保険ですので、必ずしも加入しなければならないというものではありませんが、「リフォームを失敗したくない」「安心してリフォームを任せたい」という方は、ぜひとも活用すべき保険です。
思い通りのリフォームを実現するためにも、保険を活用して万一に備えましょう。