リフォーム・リノベーションの最大の楽しみの1つは、自分好みのインテリアを形にすることでしょう。間取りやデザイン、色調などにこだわった空間で暮らすことができれば、忙しい毎日の疲れも癒やされるはず。あなたはどんなスタイルのインテリアに憧れていますか?最新のトレンドを探りながら、理想の住まいづくりに思いを巡らせてみましょう!
トレンドのキーワードは「ナチュラル」「モダン」「シンプル」
一口にインテリアと言っても、バリエーションはさまざま。多くの人が憧れるインテリアスタイルとは、どんなものなのでしょうか?
トレンドを探る上で、まずは参考となるデータを見てみることにします。
総合インテリアメーカーのシンコールインテリア株式会社が30代以上の女性1,000人に理想のインテリアスタイルを聞いたアンケート(2018年9月実施)では「ナチュラル」「モダン」「シンプル」が幅広い年齢層の支持を集め、3つの合計は「特になし」を除くと全体の約70%に達しました。インテリアのトレンドは、主にこの3つの要素に集約されるようです。
これらのスタイルが人気となっている理由はやはり、木などの自然素材を用いながら、落ち着いたイメージの空間を演出できる点でしょう。
ただし、一口に「ナチュラル」「モダン」「シンプル」と言っても、洗練された空間づくりに対するアプローチはさまざま。一歩間違えれば「殺風景」「地味」といった印象になりかねません。
3つのキーワードを組み合わせた自分なりのイメージをしっかりと形にするためには、どうしたらいいのでしょうか?「こんなはずじゃなかった」と失敗しないためのコツを紹介します。
代表格の北欧スタイル
まずは「ナチュラル」から。先ほど挙げた3つのスタイルのうちでも、最も支持を集めたのは「ナチュラル」でした。
その意味の通り、木を中心とした自然素材を生かすのが特徴です。
「ナチュラル」を強調したインテリアスタイルにはカントリー系、アンティーク系などがありますが、最も知られているのは「シンプル」「モダン」の要素も備えた北欧スタイルでしょう。
「ナチュラル」を強調するためには、単に木を使いまくれば良いというわけではありません。
無垢材など木目を強調する家具やフローリングなどを増やすのがコツで、リフォーム・リノベーションに合わせて天井に無垢材の梁をむき出しのまま渡してみるのもインパクトがあって良いかもしれませんね。
また、「ナチュラル」な雰囲気に「モダン」を組み合わせることもできます。
その秘密は有機的で温かみのある木とは対極的な、金属などの素材を取り入れること。
同じ木製でも木目を隠す色が塗られていたり、無機質な鉄やアルミなどを使ったりした家具や雑貨などを配置していけば「モダン」なテイストをつくり出せるのです。
例えば、同じ椅子やテーブルでも木だけを用いた製品は「ナチュラル」な印象のみですが、背もたれや脚の部分が金属などでできていれば「モダン」な雰囲気を醸し出します。
壁収納などで空間確保を
さらに、「シンプル」な空間を表現する上では、室内にごちゃごちゃと物を置かないようにすることが大切です。
とはいえ、幼い子どもなどがいれば、おもちゃなどを入れる棚や箱が増えてしまいがちかもしれません。
リフォーム・リノベーションで大容量の壁収納や室内のスペースに合わせて作られるオーダーメイド家具を取り付けるなどすれば、すっきりと片付きます。
思い切って室内の壁を取り払い、狭いリビングなどを広げるのも手です。
リフォーム・リノベーションで間取りを変更すれば同じ家具を置いても部屋が広く見えるため、「シンプル」な空間を守ることができます。
カラーコーディネートで落ち着きを演出
さらに、「シンプル」「ナチュラル」「モダン」の3要素をカバーする上では、カーテンや壁紙のチョイスも重要になります。
白や黒、グレー、あるいはブラウン系やベージュ系など落ち着いた色合いでコーディネートすることが大切です。
その上で、雑貨やポスター、クッションカバー、テーブルクロスなどでビビッドな挿し色を表現すれば、部屋の表情は一気に明るくなります。
カラフルな北欧ファブリックでパネル飾りなどを自作するのも楽しそうですね。
すっきりとしたデザイン性と機能性を両立させた北欧ならではの照明器具もそろえたいところ。
これらのアイテムをうまく組み合わせることで、「シンプルなナチュラルモダン」の空間が出来上がります。
ちなみに、もともとフローリングが多い日本の家屋は、北欧風のインテリアスタイルを取り入れやすいとされています。
確かによく考えてみれば、和室の畳や障子も「ナチュラル」な素材に違いありません。
北欧スタイルと同様のコツを駆使すれば「和モダン」のインテリアを作り上げることが可能です。
ブルックリンスタイル、インダストリアルスタイルも流行
さらに、「シンプル」「ナチュラル」「モダン」で表現できるインテリアは、北欧スタイルだけではありません。
男性を中心に人気なのが、ヴィンテージ感を強調した米国東海岸風のブルックリンスタイルです。
リフォーム・リノベーションを施すなら、壁材にはレンガを使うのがお薦め。モルタルやペンキ仕上げも人気です。
フローリング材やドアなどの建具にはオーク、ウォールナットの無垢材を使えば、味わいとともに重厚感が増します。
重厚感がブルックリンスタイルと似たインダストリアルスタイルも人気です。
スチールやコンクリートなどの建築資材をむき出しにした無機質さがスタイリッシュで、レンガなどを使ったブルックリンスタイルと組み合わせるのも手です。
ブルックリンスタイルと同様、米国東海岸の工業施設にデザインの影響を受けたインダストリアルスタイル。大がかりなリフォーム・リノベーションができるのであれば、天井を高くした方が雰囲気を出しやすいでしょう。
また、手軽な模様替えでインダストリアルスタイルを実現しようと思えば、打ちっぱなしのコンクリートに見える壁紙を貼ることもできます。
もし、キッチンにステンレス素材が多く使われているのであれば、周囲にコンクリート調の壁紙を貼っても違和感はないはずです。
よりインダストリアル感を強調したいなら、椅子やテーブル、棚などの家具は金属を組み合わせたものにするのがお薦め。照明器具もシーリングライトより金属製のペンダントライトの方がぴったり合います。
まとめ
このほか、最近ではカフェスタイルも大流行していますが、そのバリエーションは実に幅広いものがあります。
実際のカフェにもさまざまなインテリアスタイルが存在しているように、レトロやポップ、さらには「ナチュラル」な観葉植物をたくさん飾るモダンボタニカルスタイルなど、どんなテイストも自由に反映させることが可能です。
信頼できるリフォーム・リノベーション会社に相談すれば、さまざまな建材や施工事例を提示してもらいながら、細部まで理想のイメージを固めていくことができるでしょう。
自分らしさを感じられるインテリアデザインを、ぜひ手に入れてみませんか?