オール電化とは、調理・給湯・冷暖房などに用いるエネルギーを全て電気によってまかなうシステムのことを指します。今回はオール電化リフォーム・リノベーションの費用相場や、コストを抑えるポイントについて解説します。
オール電化とは、調理・給湯・冷暖房などに用いるエネルギーを全て電気によってまかなうシステムのことを指します。
具体的には、ガスコンロをIHクッキングヒーターに交換したり、ガス湯沸かし器をエコキュートにしたりすることです。
オール電化住宅にすると基本料金を電力に一本化できるため、光熱費を抑えられます。
今回はオール電化リフォームの費用相場や、コストを抑えるポイントについて解説します。
主なオール電化のリフォーム例と費用相場
主なオール電化のリフォーム例とその費用相場を見ていきましょう。
ガスコンロをIHクッキングヒーターに交換
IHクッキングヒーターには、大きく分けて据え置きタイプとビルトインタイプの2種類があります。
据え置きタイプは製品を購入して置くだけですので、コンセントに挿せばその日のうちに使うことができますが、ビルトインタイプはコンロ部分に埋め込む工事が必要となります。
また、どちらのタイプでも200Vのコンセントが備え付けられてない場合は、電力会社に配線工事を依頼しましょう。
IHクッキングヒーターの据え置きタイプ・ビルトインタイプの本体価格と設置費用は以下のとおりです。
種類 | 本体価格 | 設置費用 |
据え置きタイプ | 1.5万円~15万円 | 2万円~6万円 |
ビルトインタイプ | 4万円~45万円 | 2万円~6万円 |
ガス湯沸かし器をエコキュート・電気給湯器に交換
エコキュートは電気を使ってお湯を沸かす給湯器のことです。
自動お湯張りや足し湯ができるオートタイプ/セミオートタイプ、自動お湯張り・足し湯・追い焚き機能付きのフルオートタイプ、給湯器機能のみの給湯専用タイプなどがあります。
エコキュートの設置費用は、製品のタイプやタンクの容量によって異なります。
タイプ別・タンク容量別の費用相場(本体価格+設置費用)は以下のとおりです。
タンク容量 | タイプ別の費用相場 |
300L(2~3人世帯向け) | 給湯専用:25万円~38万円フルオート:30万円~52万円 |
370L(3~5人世帯向け) | 給湯専用:28万円~47万円セミオート:28万円~49万円フルオート31万円~63万円 |
460L(4~7人世帯向け) | 給湯専用:29万円~51万円セミオート:30万円~51万円フルオート33万円~74万円 |
電気式・温水式床暖房の導入
ガスを使わない床暖房には、電気式と温水式の2種類があります。
電気式は床下に電熱線を組み込んだパネルを設置して、電気ヒーターによって床面を暖めます。リフォームはパネルを設置するだけなので初期費用は安く済みますが、ランニングコストは高めです。
温水式は床下に専用のパイプを通し、電気で温めたお湯を循環させて床面を暖めます。リフォームは床下パイプの配管や給湯器の工事が必要なので初期費用は高めですが、ランニングコストは安く抑えられます。
床暖房は既存の床材の上から床暖房材を設置する「重ね張り工法」と既存の床材を剥がして新しく床暖房材を設置する「張り替え工法」の2種類があります。
種類別・工法別の設置費用(1畳あたり)は以下のとおりです。
床暖房の種類 | 工法と1畳あたりの費用相場 |
電気式床暖房 | 重ね張り:5万円~7万円/畳張り替え:7万円~10万円/畳 |
温水式床暖房 | 重ね張り:6万円~8万円/畳張り替え:8万円~11万円/畳 |
オール電化リフォームの費用を抑えるポイント
オール電化リフォームは、依頼する事業者によって工事費用が大きく変わります。
工事費用を抑えつつ、満足度の高いリフォームにするためのポイントをご紹介します。
オール電化リフォームの実績豊富な事業者を選ぶ
費用を抑え、満足度の高い工事にするために、オール電化リフォームの実績が豊富な事業者を選ぶようにしましょう。
実績の少ないリフォーム会社を選ぶと、IHクッキングヒーターやエコキュートの本体価格が割高になったり、工事を外注に依頼して中間マージンが発生したりする場合があります。
オール電化リフォームの実績が豊富かどうか、あらかじめリフォーム会社のホームページや事業者検索サイトで事例を確認することをおすすめします。
事例が豊富にあり、工事内容についての詳しい解説が掲載されていれば、実績豊富で信頼性の高い業者と言えるでしょう。
複数の業者に見積もりを依頼する
1社のリフォーム業者に見積もりを依頼して、そのまま工事の契約を結んでしまっては、その業者が提案するプランや費用が的確か、相場どおりかの判断ができません。
リフォームプランに対して工事費用が妥当かどうか、どのような項目の工事が必要か、必ず複数の業者に依頼して「相見積もり」をとりましょう。
わからないところを質問して丁寧に説明してくれると、その事業者の電化リフォームに対する知見や経験なども測れます。
まとめ
オール電化リフォームの費用相場とコストを抑えるポイントについて解説してきました。
オール電化リフォームを行うことで光熱費の管理が楽になり費用削減も期待できます。
業者を選ぶ際は、ホームページや比較サイトで事例を確認し、オール電化リフォームの実績豊富な業者を選ぶようにしましょう。また複数業者に見積もりを依頼し、内容を吟味比較した上で決断すると、満足度の高いリフォームが可能になるでしょう。
寒い冬を前に、オール電化で快適な暖かい家を実現しませんか。