鬼門・裏鬼門は何をするにしても避けなければならない方角とされており、家の方角や間取りの吉凶を占う「家相」でも、この位置に玄関や窓、水回りがあるとトラブルを招くとされています。今回は鬼門・裏鬼門の考え方や対処法について解説します。
「鬼門」という言葉をご存じでしょうか？
鬼門とは、何をするにしても避けなければならない方角とされており、家の方角や間取りの吉凶を占う「家相」でも、この位置に玄関や窓、水回りがあるとトラブルを招くとされています。
今回は家の鬼門や裏鬼門についての基礎知識、および対処法について解説します。
鬼門・裏鬼門とは
鬼門や裏鬼門とは方角を指す言葉で、文字どおり鬼（邪気）が出入りする方角を意味します。
近代以前の日本では、方角や時間を表す統一単位として「十二支」が頻繁に使われていました。現代では生年や年賀状のデザインで馴染みがある程度ですが、「子午線（方角）」や「丑三つ時（時間）」といった言葉はその名残といえるでしょう。
子（ね）を12時（北）の位置に置き、十二支の順に時計回りに配置すると、北東が「丑寅（うしとら）」、南西が「申未（ひつじさる）」となります。
土地や家の間取りなどの吉凶を占う「家相」では、家の中心から見て北東の位置が鬼門、南西の方位が裏鬼門です。
鬼門・裏鬼門に置いてはいけないとされるもの
新築やリフォームするときなどの間取りを考える際は、家の鬼門・裏鬼門に注意が必要です。
鬼門・裏鬼門に置いてはいけないとされるものは、以下のとおりです。
- 門・玄関・窓などの建具
- 風呂・トイレ・キッチンなど水回り
「たかが迷信」と言ってしまえばそれまでですが、実は鬼門・裏鬼門に置いてはいけないとされるものには、理にかなった考え方もあるのです。
鬼門（北東）の門・玄関・窓
北東の方角は、夏場であれば朝早くから陽があたって急激に気温が上昇、冬場は大陸からの冷たい風にさらされて室内の気温が低くなります。
朝起きたときや家を出る時間に、毎日のように暑さ寒さの急激な気温の変化で心身ともにストレスを感じてしまうということがあります。
裏鬼門（南西）の門・玄関・窓とキッチン
裏鬼門は夏場の午後から夕方にかけて西日があたり、気温もかなり上昇します。また、冬場は大陸からの冷たい風にさらされて厳しい冷え込みになります。
鬼門・裏鬼門の水回り
鬼門、裏鬼門ともに時間帯によっては気温が上昇するため、冷房が設置されることが稀なトイレは、不快な空間になってしまいがちです。
さらに、裏鬼門の方角にキッチンがあれば、夏場は日が差して食べ物が傷みやすいため、残り物などは冷蔵庫や冷凍庫で保存するようにしましょう。
冬場の冷え込みが厳しいときは、トイレや浴室などは他の部屋との急激な温度差でヒートショック現象が起きやすく、命にかかわる事態も考えられます。
鬼門・裏鬼門の対処法
家の鬼門や裏鬼門にあたる位置に建具や水回りがあっても、ここでご紹介する方法を取り入れれば、性能的にも家相的にも対策を講じることができます。
鬼門・裏鬼門の位置にあるトイレは常に清潔に
鬼門や裏鬼門にトイレがある場合、つねに清潔な状態にしておくことが大切です。とくに夏場は鬼門も裏鬼門も熱気がこもりやすく、不快指数も高くなっています。
雑菌や悪臭は悪い気をため込み、また悪い気は床にたまりやすいと考えられているため、普段からこまめに掃除をしましょう。
空調や窓がなく、空気の入れ替えが難しい場合は、空気清浄機を置くのがおすすめです。
鬼門・裏鬼門のドアや窓は開けっぱなしにしない
家の鬼門や裏鬼門に位置する場所には壁があることが望ましいですが、窓やドアがある場合は開けっ放しにしないようにしましょう。
先に説明した通り、鬼門・鬼門のドアや窓からは、夏場の日差しや冬場の冷たい風が入りやすいため、喚起以外は閉めておくことがのぞましいです。
また、遮光カーテンやスクリーンがあれば日差しや冷たい風を避けることができます。
鬼門・裏鬼門にあるキッチンは掃除と整理整頓が大事
鬼門・裏鬼門のキッチンは、夏場の厳しい日差しによって熱がこもりやすく、雑菌や悪臭の発生に要注意です。
シンクや排水溝をきれいにすることはもちろん、スポンジやまな板、ふきんなどもこまめに除菌しておくようにしましょう。
また、調理器具や家電、食器なども収納してすっきりと清潔な状態をキープしておくことが大切です。
まとめ
家の鬼門・裏鬼門も数十年前までは気にされていましたが、現在はZEH（ゼッチ）や高気密・高断熱住宅の普及、ユニットバス、二重窓など高性能の設備が使用されることも多くなっています。
これらの新技術を備えた設備を取り入れれば、鬼門や裏鬼門のデメリットをカバーして、快適に過ごすことができるでしょう。
