洗練されたデザインや開放感のある空間になることから、吹き抜けは人気が高いリフォームのひとつです。今回は吹き抜けのリフォームにかかる費用や、吹き抜けのメリット・デメリット、リフォームに失敗しないための対策について解説します。
洗練されたデザイン、開放感があること、さらには窓や照明を自分好みに設置できるという理由から、吹き抜けは人気が高いリフォーム・リノベーションのひとつです。
そんな吹き抜けを今の住宅に取り入れるには、どれくらいの費用がかかるでしょうか。
また吹き抜けを取り入れたことで、新たに寒さ対策や耐震補強が必要になるなど、注意点もあります。
今回は吹き抜けのリフォームにかかる費用や、吹き抜けのメリット・デメリット、リフォームに失敗しないための対策について解説します。
吹き抜けのメリット
まずは吹き抜けのメリットについて確認しておきましょう。
開放感のある空間になる
4畳程度の狭い部屋でも、吹き抜けにして天井を高くすれば、開放感がアップします。
この特性を活かして、家族が集まるリビングだけでなく、来客が最初に目にする玄関に吹き抜けを作るケースも少なくありません。
玄関が開放感のある吹き抜けになっていると、住まいの第一印象も良くなります。
現代的でおしゃれな雰囲気になる
吹き抜けは従来の日本の住宅にはなかったこともあり、現代的でおしゃれな雰囲気があります。そのデザインに憧れて、自宅に吹き抜けを作りたいというお客様の声も多いです。
また、天井からおしゃれな照明を吊り下げたり、大きい窓にスタイリッシュなカーテンを取り付けたりと、自分好みの部屋を作り上げることもできます。
部屋の採光性がアップする
吹き抜けにすると、天窓や高窓など壁の高い位置に窓を設置して、空間全体の採光性をアップすることができます。
自然光が階下もしっかり照らすため、日中は照明をつけなくても十分に明るくなります。
住宅密集地や北向きの部屋などは、吹き抜けを作ることで採光性の低さをカバーできるでしょう。
吹き抜けリフォームにかかる費用の相場
新たに吹き抜けを作るリフォームの費用は、100万円~200万円が相場です。
これに柱や壁のレイアウトの変更や手すりの設置、断熱工事などが伴うと、費用が倍近くかかる場合もあります。
さらに、建物の構造や耐震補強の必要性、部屋の広さによって費用が変動します。具体的な費用については、リフォーム会社に現地調査を依頼して確認しましょう。
吹き抜けのデメリットと対策
吹き抜けを作る前に知っておきたいデメリットについても確認しましょう。併せて、デメリットをカバーする対策についてもご紹介します。
暖房効率が低下する可能性がある
吹き抜けは部屋の開放感を高めますが、一方で空間が広がったことにより暖房効率が低下する可能性があります。
とくに築年数が経った住宅で吹き抜けを作る場合には、吹き抜けのリフォームと併せて防寒対策が必要となります。
吹き抜けの防寒対策としては、壁や天井に断熱材を施工する方法、広々とした部屋に対応したエアコンに交換する方法が挙げられます。
天井に断熱材を施工 | 4,000円~8,000円/㎡ |
壁に断熱材を施工 | 4,000円~1万円/㎡ |
エアコンの交換 | 7万円~10万円(本体価格含む) |
2階部分に熱がこもりやすい
暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降するという性質から、吹き抜けは2階部分に熱がこもりやすいというデメリットがあります。
吹き抜けで効率的に換気を行うには、天井や梁に取り付ける「シーリングファン」がおすすめです。
シーリングファンは部屋の空気を効率的に循環させ、1階と2階で室温を均一にします。なにより、シーリングを設置することで吹き抜けがおしゃれな印象になります。
シーリングファンの本体価格 | 1万円~5万円 |
シーリングファンの設置費用 | 5,000円~1万円 |
吹き抜けを塞いで部屋に戻すリフォーム
吹き抜けを取り入れて実際に暮らして見ると、思いのほか暖房効率が悪かったり、ライフスタイルの変化で部屋数や収納が足りなくなったりといったこともあります。
このようなケースで、吹き抜けを塞いで部屋に戻すリフォームを検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
吹き抜けの部分を塞いで床を作るだけのリフォームであれば、30万円~40万円の費用で済みますが、部屋や納戸にする場合は床、扉、収納などの取付工事も発生するため、100万円~300万円程度の費用がかかります。
さらに、吹き抜けを部屋に作り替えると、床面積が増えて増築(増床)扱いとなる可能性があります。条件によっては確認申請が必要になるため、リフォーム業者の建築士などに相談しましょう。
まとめ
吹き抜けを作る場合は、メリットとデメリットを知ったうえで検討する必要があります。
とくに暖房効率アップや耐震補強など、快適さや安全性を確保するために必須な工事は外せません。
リフォームを検討する際は吹き抜けの施工の実績が豊富なリフォーム業者に相談して、必ず現地調査に立ち会うようにしましょう。