新型コロナウイルス感染症の予防につながるリフォームについて解説

新型コロナウイルスの影響によって自宅で過ごす時間が増え、家の中の設備を充実させたいという「巣ごもり需要」が高まっています。

自宅のリフォームも巣ごもり需要の一環であり、新型コロナウイルス予防を念頭に置いた「除菌」や「換気」に関するリフォームも増加傾向にあります。

実際に、このコロナ禍にあって数百万円規模のリフォーム案件が減少している一方、50万円以下のプチリフォームは急増中です。

今回は自宅の除菌や換気をうながす、新型コロナウイルス対策のリフォーム例をご紹介します。

「除菌」「換気」「自宅のオフィス化」のリフォームが増加

新型コロナウイルス感染症の拡大により、感染を予防しながら日常生活を送る「withコロナ」という考え方が広まっています。

リフォームにおいても、ここ1年で新型コロナウイルス感染症対策のリフォームの相談が増えつつあります。

新型コロナウイルス対策リフォームとしては、「除菌」と「換気」が挙げられます。さらに、新型コロナウイルスで増えた在宅勤務のための「自宅のオフィス化」も相談件数が増えたリフォームのひとつです。

「除菌」に関するリフォーム

水回りの設備に除菌機能をプラスしたリフォームです。

新型コロナウイルス対策としてもっとも重要な手洗いですが、帰宅後すぐに手を洗いたいという意識が高まっており、玄関付近に洗面所を設置するリフォームが増えています。

さらに、キッチンや洗面所のリフォーム・増設には、直接蛇口を触らずに水が出せるタッチレス水栓の需要も高まっています。

「除菌」の観点からは、食器洗い乾燥機の設置も有効です。洗剤の除菌効果が十分に発揮されるため手洗いよりもキレイに洗えることに加え、食器洗いの時間節約、節水もできます。

「換気」に関するリフォーム

手洗いや除菌と併せて、新型コロナウイルス感染症対策として「換気」の大切さが叫ばれています。

2003年の建築基準法改正以降、シックハウス予防としてすべての住宅に換気設備の設置が義務付けられました。

しかし、それ以前に建てられた家にはキッチンや浴室にしか換気扇がないケースも少なくありません。

部屋に新たに換気扇を取り付ける場合、1ヶ所あたり2万2,000円～6万円の費用がかかります。

また家の中の換気扇でもっとも汚れやすいキッチンの換気扇は、日頃のお料理に加え、このコロナ禍においては、室内の換気のために24時間換気扇を回しているというご家庭も多いことでしょう。

キッチンの換気扇を自動洗浄機付き換気扇に交換すると、ファンが自動で掃除を行うため、感染症対策にも有効です。

「自宅のオフィス化」に関するリフォーム

新型コロナウイルス感染症の影響により、リモートワークやテレワークも急速に普及しています。在宅勤務に備え、自宅のオフィス化や間取り変更などを検討されている方も多いのではないでしょうか？

自宅のオフィス化は、お仕事の内容に合わせることはもちろん、「家族とシェアできる空間」にするか、「完全個室で仕事に集中できる空間」にするかで、リフォームの内容やかかる費用が異なります。

在宅勤務用に使える空き部屋がない場合、リビング（ダイニング）を間仕切りして、机や椅子を置けるスペースを確保しましょう。仕事に支障がないように、照明や配線、空調などについても考える必要があります。

またWeb会議が多い場合は、部屋の背景にも気を配りましょう。収納とインテリアを両立させる壁面収納の設置もおすすめです。

まとめ

新型コロナウイルス対策となるリフォームについて解説しました。

冒頭でも触れたように、リフォームで新型コロナウイルス感染症を予防できないかという相談が全国的に増えています。

いまだ終息の気配がない新型コロナウイルスに対して、感染症を予防しながら日常生活を過ごす「Withコロナ」という考え方があるように、身近な手洗い・うがいとあわせて、感染予防としてのリフォームは、大切なご家族を守るための手段の1つと言えるでしょう。