リフォームの手抜き工事の実態とは? 対処法と未然に防ぐためのポイント

「リフォームを業者に依頼したら、手抜き工事だった」といったトラブルは少なくありません。リフォームした直後にキズや欠陥が発覚したり、やり直しを要求したら追加料金が発生したりした場合、どのように対処すれば良いのか、具体的なトラブル事例とともに解説します。

リフォームではさまざまなトラブルが起こるケースが少なくありません。

手抜き工事でキズや欠陥が発覚したり、追加料金を請求されたりするケースもそのひとつです。

リフォームで実際に手抜き工事が発覚した場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?

今回はリフォームの手抜き工事のトラブル事例や、それぞれの対処法について解説します。

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【トラブル事例①】リフォーム中に手抜き工事を発見した

壁紙やフローリングに隙間がある、塗装に塗りムラがあるなど、リフォーム中に施工品質の悪さに気づく場合があります。

リフォームの品質が悪いケースには、以下の2種類が考えられます。

・職人の技術力が低いケース
・元請けの工務店等が下請けに安すぎる報酬で依頼しているケース

前者は業者の悪意に依らないケースですが、後者は明らかに業者の悪意による手抜き工事と判断できます。

もちろん、悪意のある無しにかかわらず、リフォームの全工程が終了していない場合の手抜き工事は、業者側の債務不履行(契約違反)となります。

<このトラブルへの対処法>

リフォームの全工程が完了していない場合、発注者(施主)は請負人(リフォーム業者)に対し、工事請負契約に基づいてリフォームのやり直しを請求することができます。

万が一、発注者がやり直しを請求したにもかかわらず、業者側がこれを拒否した場合は、国民生活センターや法テラス等に相談しましょう。

法的手続きによるリフォーム契約の解除では、債務不履行を理由として損害賠償請求が可能です。

【トラブル事例②】リフォームしたばかりなのに瑕疵が見つかった

リフォーム直後に以下のような瑕疵(キズや欠陥)が発覚した場合は、業者による手抜き工事や職人の技術不足が原因と考えられます。

・瓦屋根の葺き替えをしたばかりなのに雨漏りが発生した
・外壁塗装を終えてから1ヶ月も経たないうちに塗装が剥がれた
・フローリングを張り替えたのに歩くとミシミシ音がする

リフォームで新しくした箇所も時間が経過すれば劣化しますが、リフォーム後の短期間で瑕疵が発覚した場合は、経年劣化とは考えにくいものです。

したがって、リフォーム直後に発覚した瑕疵は、工事請負人の責任を追及します。

<このトラブルへの対処法>

リフォーム請負工事契約に予定されている工程が全て終了した後に瑕疵が発覚した場合は、工事請負人(リフォーム業者)に瑕疵担保責任を追及することができます。

瑕疵担保責任とは、売買の目的物(今回の場合はリフォーム工事)に通常では見つからない「隠れた瑕疵」があったときに、請負人が発注者に対して負う責任のことです。

リフォーム工事に瑕疵があった場合、発注者(施主)は請負人に対して、瑕疵の修補や損害賠償、契約の解除を請求することができます。

ただし、この権利は瑕疵が発覚してから1年以内で行使しなければなりません。

リフォームの工事請負契約に保証がついている業者であれば、工事後に瑕疵が発生したときに作業をやり直してもらえます。

【トラブル事例③】手抜き工事のやり直しに追加費用が発生した

リフォームの手抜きを指摘してやり直しを要求したら、追加費用を請求されたというケースです。

相場よりも安い価格を提示したリフォーム業者に依頼したが、手抜き工事だったために追加工事が発生して、結果的に金額が高くなったという事例もあります。

工事の途中で放置されることを嫌がり、泣く泣く追加の支払に応じてしまうケースも少なくありません。

明らかに業者側にミスの責任があるのに、工事のやり直しや工事費の減額を要求しても何ら対応しないリフォーム業者は、悪質業者である可能性があります。

<このトラブルへの対処法>

リフォームに決められた金額というものはありませんが、おおよその相場の金額というものはあり、相場よりも遥かに低い金額を提示してきた業者に依頼することはおすすめしません。

トラブル事例のように、相場よりも遥かに高い追加工事の費用を請求される場合があります。

このようなトラブルが起こらないようにするためには、相場をしっかりと把握した上で、金額だけでなく施工方法や材料について比較することが大切です。

また、工事内容と費用の関係が明らかで、なおかつ追加工事や保証に関する内容を明記した契約書を作成しておく必要があります。

手抜き工事を未然に防ぐための対処法

手抜き工事が発覚してから補修や契約の解除を求めることも可能ですが、工期が余計に長くなったり、弁護士等に相談する手間がかかったりして、発注者の負担は大きくなります。

したがって、手抜き工事は以下の3つの対処法で未然に防ぐことが重要です。

・複数の業者に見積もりを依頼して、金額や施工方法、材料等も比較する
・リフォーム工事の相場を把握して、とくに安すぎる業者に注意する
・見積書や契約書などは細部まで目を通し、必ず保存しておく

手抜き工事を未然に防ぐためには、リフォーム業者選びの段階から対策を講じておく必要があります。

お得にリフォームをするだけでなく、手抜き工事を未然に防いで、大切な家財や家族の安全を守ためにも、リフォーム業者選びでは「相見積もり」をおすすめします。

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まとめ

リフォームの手抜き工事のトラブル事例と具体的な対処法、悪質業者に手抜き工事をさせないための対処法を解説しました。

リフォーム工事では、トラブル事例で紹介したようなさまざまな問題が起こる可能性があります。

万が一、手抜き工事でキズや欠陥が発覚した場合もやり直しや契約の解除を求めることができますが、業者選びの段階で手抜き工事をするような業者と契約しないことがもっとも重要です。

そのためにも、リフォーム業者を選ぶ場合は複数社に見積もりを依頼して、金額だけでなく施工方法や材料・資材を比較検討することをおすすめします。

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