フローリングの貼り方の7パターンを解説!メリットや費用相場について

フローリングの代表的な7つのパターンを解説します。フローリングは貼り方によって見た目やお部屋の雰囲気が大きく変わります。また貼り方によって工期や施工費用も異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

「フローリング」と聞いて多くの人がイメージするパターンは、「定尺貼り」と呼ばれるもっともポピュラーな貼り方です。

この定尺貼り以外に、フローリングにはさまざまな貼り方があり、それぞれに見え方やリフォームの費用相場が異なります。

今回はフローリングの貼り方の代表的な7パターンを、メリットや費用相場を交えて解説していきます。

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フローリングの貼り方まとめ

今回ご紹介する7種類のフローリングの貼り方について、6~8畳の場合の工期と費用の目安を、以下の表にまとめました。

貼り方工期の目安(6~8畳)費用の目安(6~8畳)
定尺貼り半日~1日10万円~13万円
乱尺貼り半日~1日10万円~13万円
斜め貼り1~2日12万円~15万円
ヘリンボーン貼り5~7日20万円~
フレンチヘリンボーン貼り約2週間30万円~
市松貼り約2週間要見積もり
韓国貼り(朝鮮貼り)約2週間要見積もり

次章から、それぞれのフローリングの貼り方について詳しく解説します。

定尺貼り

定尺(ていじゃく)貼りは、もっとも一般的なフローリングの貼り方です。

お部屋の壁に対して平行または垂直に、同じ寸法のフローリング木材を一定間隔でずらして貼っていきます。

りゃんこ貼りやずらし貼りと呼ばれることもあり、とくにフローリング木材の長辺の半分の寸法ずつずらして貼る方法を、レンガ張りと呼ぶこともあります。

定尺貼りの特徴

フローリング木材1枚ごとに継ぎ目が同じ位置に来ることで、規則的でスッキリとした印象になります。

良い意味で、床が他のインテリアよりも目立つことがありません。

もっとも一般的なフローリングの貼り方のため、ほとんどのリフォーム会社が一定のクオリティーで施工できるところもメリットの1つです。

定尺貼りでリフォームするときの工期と費用相場

工期の目安:半日~1日(6~8畳)

費用の相場:10万円~13万円

定尺貼りには特別な技術が不要で、工事費用も他のフローリングの貼り方と比べて安く済みます。

乱尺貼り

定尺貼りと並び、住宅のフローリングに採用されることの多い貼り方です。

同じ長さのフローリング木材を使用する定尺貼りに対し、乱尺貼りは一般的に300m以上のさまざまな長さのフローリング木材を使用します。

乱尺貼りの特徴

定尺貼りと異なり、継ぎ目の位置がランダムになるため、表情豊かな床になります。

フローリング木材の仮並べの段階で色合いや木目のバランスを調整すると、よりいっそう床面の表情を引き立たせることが可能です。

乱尺貼りでリフォームするときの工期と費用相場

工期の目安:半日~1日(6~8畳)

費用の相場:10万円~13万円

一般的に、定尺貼りとほぼ同じ工期・工事費用がかかります。

ただし、乱尺貼りは定尺貼りと違ってフローリング木材の長さを揃える必要がありません。

そのため木材のロスが抑えられ、工事費用が定尺貼りよりも安くなる場合もあります。

斜め貼り

定尺貼りや乱尺貼りが床と平行または垂直にフローリング木材を並べていくのに対し、斜め貼りは文字どおり、床に対して斜めに貼る方法です。

斜め貼りの特徴

フローリング木材を床に角度をつけて貼っただけではあるものの、定尺貼りや乱尺貼りとは違った個性的なお部屋に仕上がります。

他の部屋と差別化したい場合や、狭い空間に奥行きを持たせたいときに効果的な貼り方です。

斜め貼りでリフォームするときの工期と費用相場

工期の目安:1~2日(6~8畳)

費用の相場:12万円~15万円

斜め貼りは、壁に接するフローリング木材の一部を斜めにカットします。

そのため、フローリング木材のロスが発生し、定尺貼りや乱尺貼りよりもコストがかかってしまう点がデメリットです。

ヘリンボーン貼り

ヘリンボーン(herringbone)貼りは、ニシン(herring)の骨(bone)の形から名付けられたフローリングの貼り方です。

日本ではスギの木の形に似ていることから、杉綾(すぎあや)模様と呼ばれることもあります。

短くカットした長方形のフローリング木材をV字に組み合わせ、いくつも重ねながら床に貼っていきます。

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ヘリンボーン貼りの特徴

ヘリンボーンは1つの角が90度の長方形のフローリング木材を使用します。

一般的なフローリングとは異なる独特なデザインが目を引くため、インテリアの主役になることができます。

V字形を縦横に連続させたデザインは個性的で美しく、お部屋を高級感のある空間に演出することが可能です。

一方で独特なデザインながら、どんなテイストのお部屋やインテリアにも合わせやすいというメリットもあります。

ヘリンボーン貼りでリフォームするときの工期と費用相場

工期の目安:5~7日(6~8畳)

費用の相場:20万円~

ヘリンボーン床は一般的なフローリングとは異なる木材の貼り方です。

そのため、定尺貼りや乱尺貼りに比べ、2倍程度の工期がかかります。

さらに使用するフローリング木材も多くなるため、工事費用も高くなる傾向にあります。

フレンチヘリンボーン貼り

フレンチヘリンボーン貼りは、端を45度にカットしたフローリング木材を貼り合わせていきます。

基本的な貼り方はヘリンボーン張りと同じですが、木材同士を合わせた部分が直角になるため、シャープな印象になります。

フレンチヘリンボーン貼りの特徴

フレンチへリンボーン貼りは、フローリング木材をすべて貼り合わせたときに美しい直線が浮き出てきます。

ヘリンボーン張りよりも緩やかな印象があり、空間全体に奥行きが感じられるようになります。

フレンチヘリンボーン貼りでリフォームするときの工期と費用相場

工期の目安:2週間(6~8畳)

費用の相場:30万円~

フレンチヘリンボーンは、フローリング木材の45度の角がぴったり直角になるよう、微調整しながら組んでいきます。

そのため、ヘリンボーンよりもさらに手間がかかり、一般的なフローリングよりも3~5倍の工期がかかります。

作業時間がかかるということは、そのぶんコストも増大するため、事前にリフォーム会社に見積もりを依頼するようにしましょう。

市松貼り

市松貼りは、同じ長さの小片を組み合わせて正方形を作り、その正方形を縦横に交互に貼り合わせて市松模様を作ります。

画像左側の小片を縦横に交互に貼り合わせた市松模様は、「ストレート柄」です。

一方、画像右側の正方形の辺ごとに木片を回転させるデザインを、「風車柄」と言います。

このように小片の組み合わせ方を変えたり、木目や色合いの異なる小片を使ったりすると、フローリングの雰囲気が変化します。

市松貼りの特徴

市松貼りのフローリングはレトロな雰囲気があり、お部屋全体が暖かく懐かしい雰囲気になります。

市松貼りでリフォームするときの工期と費用相場

工期の目安:2週間(6~8畳)

費用の相場:要見積もり

市松貼りも施工の手間がかかる貼り方のため、一般的なフローリングの定尺貼りや乱尺貼りに比べてコスト高です。

また市松貼りに使用する小片は、一般的なフローリング木材よりも小さく、施工にも手間がかかります。

フローリングを市松貼りにしたい場合は、リフォーム会社に要望を伝え、費用の見積もりを依頼しましょう。

韓国貼り(朝鮮貼り)

朝鮮半島の古い民家や寺院でよく見られた木材の貼り方のひとつです。

同じ長さの木材を一定間隔で配列し、そのつなぎ目に縦向きの木材を差し込みます。

韓国貼りの特徴

日本の住宅ではあまり見かけないフローリングの貼り方ですが、短い木材を有効利用し、落ち着いた雰囲気を演出します。

ただし、韓国貼りをキレイに見せるには、無垢材かつ希少価値の高いソリッドを使用する必要があります。

韓国貼りをリフォームするときの工期と費用相場

工期の目安:2週間(6~8畳)

費用の相場:要見積もり

日本では非常に珍しいフローリングの貼り方のため、施工できるリフォーム業者が限られ、施工費用も高めです。

リフォーム会社は韓国貼りの実績があり、施工前にしっかりと説明してくれる業者を選びましょう。

また韓国貼りをきれいに見せるには、高品質の無垢材を使用する必要があり、材料費も高くなる傾向にあります。

フローリングの張り替えに失敗しないための業者選びのポイント

満足の行くフローリングの張り替えをするには、業者選びが大切です。

ここでは、信頼できる業者の選び方について解説します。

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床診断士の資格を持っている

床診断士とは、厚生労働省認可の社内検定制度に合格した床施工のプロフェッショナルです。

依頼者が困っている床の状態を解消するため、リフォームでの適切な提案をします。

床のリフォームは無資格でも施工できますが、床診断士をはじめとした信頼に足る有資格者が在籍しているリフォーム会社に依頼するのが安心です。

施工実績が豊富にある

信頼できる業者かどうかを見極めるポイントは、「床の改修の施工実績が豊富にあるか」です。

施工実績が豊富にあるということは、依頼者が困っている床の状態に対し、適切な提案ができるということに他なりません。

気になるリフォーム会社のWebページや、一括見積りサイトなどを参考に、フローリングの施工実績があるかどうかを確認しましょう。

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まとめ

フローリングのパターン7種類のメリットや費用相場について解説しました。

一般的なフローリングの貼り方とは異なるパターンほど、実際に施工した後に「イメージと違う」という失敗に陥りがちです。

フローリングの張り替えに失敗しないためにも、多くの施工実績を見て理想のイメージにぴったりかどうかを確認しましょう。

monocle(モノクラ)では、フローリングのさまざまなパターンの事例を画像つきで紹介しています。ぜひご活用ください。

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