外壁タイルは高級感・重厚感があり、定期的なメンテナンスで美しく長持ちさせることができます。一方で、他の外壁材に比べて初期費用は高めです。外壁をタイルに張り替えたい場合は、本記事でご紹介するタイルのメリット・デメリット、および費用相場をご確認ください。

タイルは、サイディングやモルタルでは再現できない高級感・重厚感が魅力の外壁材です。
しかし、張り替えにかかる費用は他の外壁材よりも高くなる傾向にあり、費用相場を把握していないと損をする可能性もあります。
今回は外壁をタイルに張り替えるメリット・デメリットや、費用相場について解説します。
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外壁をタイルに張り替えるリフォームの費用相場
2階建ての一戸建て(約30坪)の外壁をタイルで張り替えるリフォームの費用と工費は、以下のとおりです。
費用の目安(平米単価) | 215万円~400万円(1万円~5万円/㎡) |
工期の目安 | 20日~1ヶ月 |
外壁タイルは、下地にモルタルで貼り付けていく湿式工法と、下地に接着剤で貼り付けていく乾式工法の2つの施工方法があります。
一般的に前者はビルやマンションなどの大きめの物件、後者は一戸建てなどの小さめの物件に採用されます。
どちらも職人がタイルを1枚ずつ、もしくはシート状になったタイルを手で貼り付けていくため、仕上がりや見た目は職人の腕次第です。
つまり、外壁をタイルに張り替えるリフォームを成功させるには、職人の熟練の技術が必要となります。
外壁材として最もメジャーな窯業系サイディングに比べると、タイルは倍以上の初期費用がかかります。
ただし、タイルは耐久性が高くメンテナンス頻度が低い外壁材です。
後々のメンテナンス費用も含めたトータルコストで見れば、サイディングよりもコストメリットは大きくなります。
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外壁をタイル張りにするメリット
外壁をタイル張りにする場合のメリットは以下のとおりです。
・高級感・重厚感のある外観になる
・デザインのバリエーションも豊富
・メンテナンス性が高い
それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。
高級感・重厚感のある外観になる
家の外壁をタイルにする最大のメリットは、高級感・重厚感のある外観になることです。
外壁は外から見た場合に、その家全体の印象を決める重要な部分と言えます。
土と石などの原料を高温で焼いたタイルには、他の外壁材では再現が難しい自然の風合いがあります。
現在主流の外壁材であるサイディングでは、どうしてもタイル外壁が醸し出す高級感や重厚感に及びません。
デザインのバリエーションも豊富
外壁タイルは色やデザインのバリエーションが豊富です。
外壁タイルの素地(きじ)は、主に磁器質・せっ器質・陶器質があり、それぞれに仕上がりが異なります。
またサイズ・寸法によっても二丁掛け、小口、ボーダーなどの種類に分けられます。
このように自由度の高いタイルは、ナチュラルテイストやモダンテイスト、和テイストなど、イメージにピッタリの色・デザインに対応可能です。
メンテナンス性が高い
リフォーム費用の項でも触れたように、タイルはメンテナンス性が高く、コストも抑えられます。
外壁タイルは非常に硬い性質を持つためキズがつくにくく、ほとんど水を吸収しないため雨漏りや凍害の心配もありません。
強い日差しや風雨、雪などにさらされても、色あせや変色といった経年劣化も少なめです。
表面に汚れやカビが付いた場合は、水拭きできれいにすることができます。
ただし、タイルそのものを交換するような大掛かりな工事は不要ですが、目地のコーキングは10年を目安にメンテナンスが必要です。
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外壁をタイル張りにするデメリット
外壁をタイル張りにしたい場合は、以下のデメリットも押さえておきましょう。
・初期費用が高め
・タイルが剥離する可能性がある
・職人の技術力で仕上がりに差がある
それぞれのデメリットについて、詳しく解説していきます。
初期費用が高め
外壁タイルはモルタルやサイディングに比べ、1.5~2倍程度の初期費用がかかります
前述したように、タイルの張り替え工事は職人の高い技術力が必要となり、工期が長くかかるからです。
そのため、初期費用を安く抑えたい場合や、10年以内に引っ越す予定がある場合などには向きません。
タイルが剥離する可能性がある
タイル用の接着剤が適切に塗布されていないと、タイルが剥離して車をキズつけたり、通行人などに怪我を負わせてしまったりするリスクがあります。
タイルの剥離を防止するには、定期的なメンテナンスを行うことと、しっかりとした技術力を持った職人を選ぶことが大切です。
職人の技術力で仕上がりに差がある
タイル外壁の仕上がりは、職人の技術力によって大きく左右されます。
前述したように、タイルの貼り付けは職人の高い技術力が必要な工事です。
不適切な施工は仕上がりの品質が悪くなるだけでなく、タイルの剥離などのリスクがあります。
サイディングやモルタルは施工実績が豊富な業者であっても、タイル工事に関しては実績が少ないという場合もあります。
タイル外壁工事の実績が豊富で、なおかつ熟練した職人がいる業者を選びましょう。
タイル外壁はこんな方におすすめ!
タイル外壁は、こんなお家に住みたいという方におすすめです。
今の家に長く住み続ける予定がある方
外壁タイルの耐用年数は、定期的にメンテナンスを行うことで、30年以上も長持ちします。
耐久性も高いためキズがつきにくく、色あせや変色もほとんどありません。
現在の家に長く住み続ける予定がある方であれば、外壁タイルの恩恵を最大限に受けられるでしょう。
外壁のメンテナンスに手間や予算をかけたくない方
外壁タイルの初期費用はサイディングやモルタルの1.5~2倍以上かかります。
しかし、耐久性が高いためメンテナンスが楽で、頻度も比較的少なめです。
外壁材そのものが劣化して張り替えが必要になるサイディングなどに比べれば、外壁タイルはそのものが丈夫で張り替えの必要がありません。
したがって、10年に1度のメンテナンスは50万円前後で済み、トータルコストは割安です。
高級感や重厚感のあるお家にしたい方
家の外壁をタイルにすると、高級感・重厚感のある外観になります。
また色やデザインも豊富にあるため、イメージ通りの外壁を実現することもできます。
周囲の景観に溶け込みつつ、オンリーワンの家づくりをしたい場合に、タイルは最適な外壁材です。
まとめ
外壁をタイルに張り替える費用や、メリット・デメリットについて解説しました。
職人の高度な技術を要するタイル貼りは、高額な費用が発生します。
そのため費用相場を把握したうえで、タイル張り替えの実績が豊富な施工業者に依頼しましょう。
monocla(モノクラ)では、外壁タイルのリフォーム事例を画像付きで紹介しています。
外壁のリフォームを検討されている方は、ぜひご参考になさってください。