中古戸建のリノベーションで押さえたい3つのポイント

憧れの一戸建を持ちたいと思う反面、注文住宅を手に入れるのは予算の面で厳しいことも多いものです。特に、利便性の高い土地での一戸建てはかなりの金額になるでしょう。とはいえ、通勤通学や普段の買い物などを考えると立地の良さは妥協できないところ。

そこでおすすめしたいのが、中古物件を安く購入してリノベーションするという方法です。そこで今回は、中古の一戸建を購入してリノベーションを行う際に押さえておきたい3つのポイントについてご紹介します。

ポイント1.購入前には中古物件の構造部分を基礎や柱を確認!

住宅の寿命は構造部分の劣化状態で大きく変わります。構造部分とは、基礎や柱、屋根など住宅本体を形成している部分のこと。特に住宅全体の荷重がかかる基礎を含めた土台部分や、住宅全体を支える柱については、同じ築年数であっても新築後のメンテナンスのやり方によって住宅それぞれに状態が大きく変わります。

たとえば、基礎のコンクリート部分にひび割れや欠損などがないか、鉄筋がきちんと入っているか、鉄筋が露出し錆びたりしていないか、床下にカビやシロアリが発生していないか、水漏れ等は起きていないかといった点はとても重要です。基礎の状態が悪く劣化が進行していると、住宅全体を今後支えていけるかという点で不安が残りますし、床下の換気が悪いと湿気が床下にたまりますから、カビやシロアリの心配に加えて土台部分の傷みもどんどん加速してしまいます。

柱についても同様で、亀裂が入っていないか、シロアリの被害が出ていないか、雨漏り等で腐食していないかといった点をしっかりチェックしましょう。

基礎や柱が劣化していると、耐震性が低下しているため耐震補強のための工事が必要ですし、湿気や雨漏りといった問題があると快適性にも影響が出ます。何より、住宅の寿命が縮まって、せっかく購入したのに居住後も何かとメンテナンスが必要となり、余計なコストがかかって新築住宅を建築するのと変わらなくなる可能性も。
購入時には、住宅の寿命を左右する構造部分のチェックは、専門家によるホームインスペクション(住宅診断)を受けるなどして、時間やお金がかかってでもきちんとしておくことをおすすめします。

ポイント2.間取りの変更ができるか前もって確認しよう

「リノベーションなら自由に間取り変更ができる」というイメージがあるかもしれませんが、間取り変更の自由度は構造によって変わります。たとえば、柱で住宅全体の重みを支えている木造軸組工法だと、柱と柱の間の最大寸法には上限があり、抜けない柱や壁があります。リビングを広くしたい場合に、残さなければいけない柱や壁があることで予想よりも開放感が得られない可能性が出てくるのです。同じような理由で、吹き抜けをつくれない場合もあります。

また、1階に窓を増やしたい、窓の大きさを広げたいといった場合、壁量がそれだけ減ることにつながるため耐震性が低下します。複層ガラスタイプの窓にするなどサッシの変更は簡単にできますが、窓やドアといった開口部の位置・サイズ変更は、別途耐震補強が必要になることがありますので注意しましょう。

もし敷地に余裕があるなら、増築を検討するのはひとつの方法です。8畳程度の増築であれば確認申請が不要ですので、趣味を楽しんだり来客とホームパーティーをしたりといった住みやすさの向上を目的として、床面積を増やす増築も視野に入れてみるといいでしょう。

なお、リノベーションではなく建替えをする場合は、セットバックについても検証しておくことが必要です。セットバックとは建築基準法で決められている内容で、敷地の前面に幅4mに満たない道路がある場合、その道路の中心から2m後退した部分はたとえ自分の敷地であっても建物を建てることができないというものです。つまり、敷地内で建物を建てられる範囲が狭くなる可能性があるのです。

セットバックが必要なのは、建築確認が必要な工事や建て替えを行う場合です。リノベーションの場合、大幅な間取り変更など基礎や柱・屋根などの1種以上の過半を修繕するような工事だと必要です。対して、基礎や柱・屋根などの1種以上の過半を超えない範囲で行う内容のリノベーションであれば、建築確認がいらないためセットバックは不要です。住宅密集地に建つ住宅についてリノベーションか建て替えかを検討する際は、こうした部分にもチェックの目を向けることが重要です。

ポイント3.減税や補助金の活用を検討しよう

住宅をリノベーションする場合、条件が合致すればさまざまな減税制度を活用することができます。たとえば劣化した基礎や柱を補修したり、間取り変更によって耐力壁を増やすといった耐震性をアップさせる工事や、手すりをつけたり住宅内の段差を解消するバリアフリー化に関する工事を行うと、所得税の控除や固定資産税の減額といった減税措置を受けることができます。

耐震リフォームやバリアフリーリフォームに加え、太陽光発電システムの導入などのエコリフォームなどに対しては、補助金を活用できる場合も多いです。補助金や助成金の制度は自治体によって内容や条件が異なるため、居住する地域にどういった制度があるのかを調べるといいでしょう。リノベーションの見積を依頼する段階で、工務店などの専門家に使える補助金がないか相談するのもおすすめです。
『地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト』では、各自治体の補助金制度を検索できます。こうしたサイトを利用すれば、自治体の窓口がどこか分からなくても活用できる補助金制度を知ることができますから、ぜひ参考にしてください。

http://www.j-reform.com/reform-support/

まとめ

中古住宅を安く購入し、好きなように間取りや内装などをリノベーションするというのは夢が膨らむもの。一方で、きちんとポイントを押さえていないと新築で建築するのと同等の資金がかかったり、思うような住宅が出来上がらなかったりします。この記事を参考に、住宅取得の選択肢のひとつとして中古住宅の購入とリノベーションという方法を検討してみてくださいね。

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