庭に駐車場を作りたいとお考えの方に、リフォームにかかる工事費用について解説します。駐車場リフォームの費用は、駐車場のタイプや庭の舗装方法、門扉の種類などで変わってきます。

庭のスペースを駐車場に活用したいとお考えではありませんか?
すでに植栽やフェンスがある状態でも、リフォームによって庭に駐車場を作ることができます。
そこで気になるのが駐車場リフォームの費用です。おおよその費用の目安は、駐車場のタイプや庭の舗装方法などで判断できます。
今回は庭をリフォームして駐車場にする場合の費用について、工事の方法や種類ごとに解説します。
庭に駐車場を作るリフォームの費用を左右する3要素
庭に駐車場を作るリフォームの費用は、以下の3つの要素で変動します。
- 駐車場のタイプ
- 庭の舗装方法
- 門扉の種類
たとえば、駐車場のタイプを「カーポート」、庭の舗装を「コンクリート」、門扉を「ポールゲート」にした場合の費用は以下のとおりです。
「カーポート」:15万円~40万円
「コンクリート」:16万2,500円~20万円
「ポールゲート」:約8万円
合計:39万円~68万円
※車1台分のスペースの場合
次章からは、各要素を1つずつ詳細に解説していきます。
駐車場のタイプ
庭に駐車場を作るにあたり、最初に考えるべきは駐車場のタイプです。
駐車場のタイプには「オープン」「カーポート」「ガレージ」の3種類があります。
おおよその費用の相場は以下のとおりです。
駐車場のタイプ | 費用の目安(車1台分のスペース) |
オープン | 0円(庭の舗装費用に含まれる) |
カーポート | 15万円~40万円 |
ガレージ | 80万円~300万円 |
ここでは、駐車場のタイプ別に費用や特徴を解説していきます。
オープン
壁や屋根を設けず、庭を舗装しただけの状態の駐車場です。駐車場の3タイプの中ではもっとも費用が安く、工事も短期間で完了します。
防犯面で不安な場合は、チェーンポールやカーゲートを付けて対策しましょう。
雨や雪から車を守りたい場合は、ボディーカバーをかぶせて保護します。
カーポート
費用の目安:15万円~40万円
壁なし、屋根付きの駐車場です。屋根が付いていることで、雨や雪から車を守る効果があります。
カーポートは各メーカーのバリエーションが豊富なため、建物の素材や外観に合ったものを設置することができます。
ガレージ
費用の目安:80万円~300万円(1台分)
車を屋根と3方以上の壁で格納するタイプの駐車場です。
雨風や降雪から車が守られるため、車を良好な状態で駐車したい場合に向いています。
ガレージの後付けリフォームは、メーカーの既製品をコンクリートで舗装した地面に設置する方法が一般的です。この場合、工事費用は80万円~300万円(1台分)が目安です。
一方、新築やオーダーメイドのガレージを後付けする場合は、費用が高くなる傾向にあります。
また庭に駐車場を作る敷地がない場合は、ビルトインガレージを検討してみましょう。
ビルトインガレージは、建物の一部を減築・解体して駐車場として使用するタイプのガレージです。
ただし、建物の一部を減築してビルトインガレージにする場合は、間取り変更や別の場所を増築するといった工事が伴う場合があります。
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庭の舗装方法
駐車場スペースの下地づくりが終わったら、次に庭の舗装工事を行います。
主な舗装方法は「砂利」「アスファルト」「コンクリート」の3種類です。それぞれの費用の目安(1㎡あたり)を以下の表にまとめました。
舗装方法 | 費用の目安 |
砂利 | 3,300~4,000円/㎡ |
アスファルト | 5,300~7,000円/㎡ |
コンクリート | 13,000~16,000円/㎡ |
フェンスを設置しないオープンタイプの駐車場の場合、庭の舗装費用がそのまま工事全体の費用となります。
砂利
費用の目安:3,300~4,000円/㎡
もっとも安価な舗装方法が砂利の敷設です。工事を終えたその日のうちに駐車場として利用できます。
低コストで舗装可能で、なおかつ砂利はタイヤで踏みしめると音がするため、防犯にも強いことがメリットです。
デメリットとしては、雨が数日続いた場合に水はけが悪くなり、足元が不安定になることです。逆に砂利が乾燥すると砂埃が起こりやすく、車が汚れる原因となります。
アスファルト
費用の目安:5,300~7,000円/㎡
アスファルトも比較的単価が安く、工期も短い舗装方法です。敷設後の数時間で完全に固まるため、工事をしたその日のうちに駐車場として使用できます。
砂利と比べて水はけが良く、雨天時でも滑りにくいという特徴があります。
ただし、古くなったアスファルトは表面が剥がれやすくなるため、定期的なメンテナンスが必要です。
コンクリート
費用の目安:13,000~16,000円/㎡
コンクリートは他の舗装方法よりも美観に優れ、デザインも豊富です。お庭やガーデニングとの相性が良いため、お家の雰囲気に合った駐車場づくりができます。
舗装は職人が一つ一つ施工するため、工事期間と工事費がアスファルトの倍程度かかります。
コンクリートの種類にもよりますが、強度を確保するために最短でも6日は必要です。少なくとも工事から1周間は駐車ができません。
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門扉(ゲート)の種類
駐車場のタイプが「オープン」または「カーポート」の場合、防犯のために門扉の設置をおすすめします。
主な駐車場の門扉の種類と費用の目安を、以下の表にまとめました。
門扉の種類 | 費用の目安(本体価格+施工費用) |
ポールゲート | 約8万円 |
伸縮式ゲート | 約7万円 |
スライドゲート | 約20万円 |
跳ね上げ式ゲート | 約17万円 |
シャッターゲート | 約10万円 |
それぞれの門扉の特徴やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
ポールゲート
費用の目安:約8万円
ポールゲートはもっとも簡易的な門扉です。
ポールを地中に格納するタイプ、出入りしたい方向にポールをスライドするタイプがあります。
比較的安価で施工でき、敷地が傾斜地や複雑な地形であっても設置可能です。
あくまでも簡易的な門扉であるため、見た目の高級感に乏しいと言わざるを得ません。
伸縮式ゲート
費用の目安:約7万円
ジャバラ状の門扉を伸縮させて開閉するタイプです。アコーディオンゲート、カーテンゲートとも呼ばれます。
レールの上を折りたたんで開閉するタイプと、キャスターを転がして開閉するタイプがあります。
本体価格と工事費用が、他の門扉に比べて安価です。また各メーカーの既製品のサイズ・デザインが豊富なため、どんな駐車場にも対応できます。
デメリットとしては、軽量なため強風に弱いことです。台風時には格納しておき、安全確保のために事前の対策を講じておきましょう。
スライドゲート
費用の目安:約20万円
左右にスライドして開閉する引き戸タイプの門扉です。
本体価格が高い傾向にありますが、シンプルかつスタイリッシュな印象を与えます。また引き戸は1枚~複数枚あるため、駐車台数に応じて選べます。
このタイプの門扉を設置する場合は、戸を引き込んで格納しておくスペースが必要です。地形が複雑だったり、傾斜があったりする場合には、設置が難しくなります。
跳ね上げ式ゲート
費用の目安:約17万円
扉を上下に開閉するタイプの門扉です。
門扉の中でも高額な部類に入りますが、スタイリッシュなデザインが駐車場に高級感を与えます。
他のタイプと異なり、扉を格納するスペースを確保する必要ありません。狭小住宅にも設置可能です。
手動式と電動式がありますが、楽に開閉したい場合は電動式をおすすめします。
シャッターゲート
費用の目安:約10万円
門にシャッターを取り付けて開閉するタイプの門扉です。
駐車場内外を完全に遮断できるため、駐車場の門扉の中でもっとも防犯性能に優れています。このタイプは敷地を完全に外柵やフェンスで囲む「クローズドデザイン」のエクステリアに最適です。
デメリットとしては、施工費用が比較的高くなる傾向にあることと、駐車台数が増えた場合のリフォームが難しいことが挙げられます。
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まとめ
庭のスペースを活用して駐車場を作るリフォームについて、設備の種類や費用の目安を解説しました。
本文で解説したように、駐車場は車を格納する用途だけでなく利便性や防犯性、家の外観との相性も考慮して選ぶ必要があります。
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