「リフォーム瑕疵保険」とは?瑕疵保険事業者になっているリフォーム会社が安心できる理由


リフォーム瑕疵保険に加入していれば、万が一リフォーム箇所に不具合があっても保険金で工事が行えます。ただし、リフォーム瑕疵保険を付けるためには、「リフォーム瑕疵保険事業者」に登録している業者でリフォームを行わなければなりません。この記事では、リフォーム瑕疵保険の利用条件やしくみを紹介しながら、リフォーム瑕疵保険を付けられる業者を選ぶべき理由について解説します。

リフォーム瑕疵保険のしくみ

リフォーム瑕疵(かし)保険とは、リフォームした箇所に瑕疵があった時、修繕費用や仮住まい費用などが支払われる保険のことです。保険金はリフォームを実施した事業者に支払われ、事業者は、保険金を使って瑕疵の修繕を行います。また、事業者が倒産していた場合は、リフォームの依頼主が保険法人に直接保険金を請求することも可能です。

参考)
瑕疵保険は新築住宅や中古住宅を購入した時にも付けることができます。

  • 新築住宅の瑕疵保険:「住宅瑕疵担保責任保険」
  • 中古住宅の瑕疵保険:「既存住宅売買瑕疵保険」

リフォーム保険の支払い対象となる瑕疵

リフォーム瑕疵保険で保証されるのは、以下の3箇所です。

リフォーム箇所と保証期間
構造耐力上主要な部分(5年) 柱、梁、基礎、床板など
雨水の侵入を防ぐ部分(5年) 外壁、屋根、サッシ、玄関ドアなど
上記以外のリフォーム実施箇所(1年) 給排水管、電気配線など

瑕疵とは「本来有すべき品質や性能を満たしていないこと」を意味する言葉です。リフォームにおいて、本来有すべき品質や性能を満たしていない事例としては、以下のようなケースが考えられます。

  • リフォームで壁を撤去したせいで、建物の重量バランスが崩れて基礎にヒビが生じた
  • サッシの取り付け箇所から雨漏りが起きた
  • 給排水管の工事後に水漏れが起きた

など

リフォーム瑕疵保険に申し込むと、保険法人から派遣された建築士が、完工前に上記のポイントをチェックしてくれますので、施工ミスを防ぐという意味でも瑕疵保険は有効です。

保険金が支払われる費用の例と金額

リフォーム瑕疵保険の保険金から支払われるのは、以下の費用です。

  • 瑕疵の補修費用
  • 瑕疵の調査費用
  • 引っ越し・仮住まい費用

保険金の支払い額は、1,000万円を限度額とし、縮小填補割合がかかります。
保険の支払額=(瑕疵の修繕にかかる費用-免責金額10万円)×80%

ただし、事業者が倒産していて、保険金が依頼主に直接支払われる場合は縮小填補割合がかかりませんので、瑕疵の補修に費やした全額が支払われます。

リフォーム瑕疵保険を申し込めるのは「瑕疵保険事業者」だけ

リフォーム瑕疵保険は、どんなリフォーム業者でも申し込めるわけではありません。リフォーム瑕疵保険に申し込めるのは、リフォーム瑕疵保険を取り扱う「保険法人」に、「瑕疵保険事業者」の登録を済ませたリフォーム会社だけです。

そのため、瑕疵保険事業者に登録していないリフォーム業者でリフォームを行った場合、依頼主がどんなに希望しても瑕疵保険を申し込むことができません。リフォームに瑕疵保険を付けるのであれば、リフォーム前に、依頼するリフォーム会社が瑕疵保険事業者か確認しておく必要があります。

全国の瑕疵保険事業者は、以下のページで検索することができます。
一般社団法人・住宅瑕疵担保責任保険協会「登録事業者等の検索サイト」
http://search-kashihoken.jp/

リフォーム瑕疵保険の事業者になる条件

瑕疵保険の事業者になるためには、主に以下の条件を満たす必要があります。

  • 建設業許可を受けていること
  • 建築士や施工管理技士の資格保有者が在籍していること
  • 建築業許可の抹消や瑕疵保険事業者の登録を過去3~5年以内に抹消されていないこと
  • 年間の最低施工実績が保険法人の基準を満たすこと
  • リフォーム業を行って数年以上経過していること
  • 保険法人に契約料を支払うこと
  • 1年ごと契約を更新し、その都度保険法人の審査を受けること

など

上記の条件からわかる通り、瑕疵保険事業者に登録するためには、厳しい審査をクリアする必要があります。反社会勢力の関係企業や、そもそも施工実績がない企業などは、瑕疵保険事業者に登録することもできません。瑕疵保険の登録事業者かどうか知っておくことは、業者の信頼性を確認する材料にもなります。

リフォーム瑕疵保険の事業者登録は「任意」

瑕疵保険事業者に登録済みのリフォーム業者を選ぶべきメリットは、もう一つあります。

そもそも、リフォーム瑕疵保険の事業者登録は「任意」ですので、登録していなくても違法ではありません。一方、新築住宅を提供する住宅事業者の場合は、万が一引き渡し後に瑕疵が見つかった時に備えて、瑕疵保険登録事業者になるなどして「資力確保」を取ることがすべての業者に義務化されています(『瑕疵担保責任履行法』による)。

しかし、リフォームは事業者の資力確保が義務化されていません。そのため、瑕疵保険事業者の登録を済ませていないリフォーム業者も存在します。もちろん、瑕疵保険事業者に登録していようといまいと、引き渡し後のリフォーム箇所に瑕疵が発覚した場合、リフォーム業者はその責任を負わなければなりません。しかし、資力措置が義務化されていないので、すぐに瑕疵の補修を行えるような資金が事業者側になかったり、倒産していたりする可能性もあります。

瑕疵保険事業者に登録しているリフォーム業者であれば、修繕費用の負担を巡って業者と依頼主の間でトラブルが起きたり、業者が倒産していて依頼主が自腹で補修費用を負担したりするリスクも防ぐことができます。

瑕疵保険事業者はアフターケアを重視している所が多い

任意にも関わらず、リフォーム瑕疵保険の事業者登録を済ませている業者は、アフターケアの重要性をよく理解している業者と言えるでしょう。どんなリフォームでも、100%問題が起きないとは断言できません。従って、リフォーム業者を選ぶ時は、施工品質と同じくらいアフターケアの充実度を確認する必要があります。

アフターケアの充実度を判断する材料としては、

  • 保証期間
  • 保証範囲
  • アフター点検の頻度
  • 無料点検の有無

などが挙げられますが、保証内容はリフォーム業者によってばらつきがあります。リフォーム瑕疵保険に加入していれば、業者が独自に設定した保証の規定に左右されることなく、瑕疵保険の保証範囲内で修繕が行えます。

おわりに

リフォーム瑕疵保険は、施工ミスや不具合などのトラブルが起きた時、理不尽なトラブルから依頼主を守ってくれる保険です。また、瑕疵保険を利用できるリフォーム会社であれば、保険法人の審査をクリアしているという意味でも非常に信頼できます。リフォーム会社を選ぶ時は、施工品質やアフター保証の充実度だけでなく、瑕疵保険事業者に登録しているかどうかも判断材料にしましょう。

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