無垢フローリングは、天然木の独特の風合いや経年美化が最大の魅力です。一方で、キズが付きやすいことや価格が高いことなど、リフォームする前に知っておきたいデメリットもあります。今回は無垢フローリングにして後悔する前に、知っておきたいデメリットとその対策を解説します。
「無垢フローリングはメンテナンスが大変って本当?」「無垢フローリングのデメリットについても知っておきたい」と悩んでいませんか?
無垢フローリングは、天然木をそのまま用いることによる独特の風合いや経年美化が最大の魅力です。
一方で、一般的なフローリングよりもキズが付きやすいことや価格が高いことなど、リフォームする前に知っておきたいデメリットもあります。
今回は無垢フローリングにして後悔する前に、知っておきたいデメリットとその対策を解説します。
デメリット①|膨張と収縮が起こる
無垢フローリングは、室内の湿度を調節する調湿作用のあることがメリットです。
一方、木の細胞壁は水分を吸収すると膨張し、放出すると収縮します。
無垢フローリングを使っている室内の湿度によっては、伸縮が大きくなって反りや突上げなどが起きるおそれがあります。
とくに冬場の乾燥時期は収縮によりフローリングに隙間が空き、髪の毛やホコリなどのゴミがたまりやすくなります。
【膨張と収縮が起こることへの対策】
通常の使用環境では、木材の含水率は重量の8%から25%の間です。
日本の平均的な気温20度、湿度65%の状態にしておくと、木材の含水率が12%前後に安定します。
したがって、夏場は除湿機やエアコンの除湿機能で湿度が上がりすぎないように、また冬場は加湿器などで室内の湿度が下がりすぎないようにすると良いでしょう。
デメリット②|キズが付きやすい
無垢フローリングは、オークやウォールナットなどのハードウッドと呼ばれる広葉樹を使ったものでさえ、キズがつきやすいというデメリットがあります。
パインやヒノキ、スギなどのソフトウッドと呼ばれる針葉樹の無垢フローリングであればなおさらです。
さらに、無垢フローリングの上に重い家具を直接置いたり、重くて硬いものを落としたりすると、凹んでしまうこともあります。
【キズが付きやすいことへの対策】
無垢フローリングは複合フローリングよりも柔らかいこそ、キズの補修がしやすいというメリットがあります。
表面のキズが浅い場合は、目の細かいサンドペーパーなどで少しずつ削っていくと目立たなくなります。
やや深いキズは、無垢フローリングの素材や色に合った市販のクレヨンやパテを使いましょう。
また凹みについては、時間が経っていない場合は水を含ませたティッシュなどを置いて水分を吸収させるだけでもとに戻ることもあります。
天然木はキズを補修しながら長く使っていくものですので、DIYでキズを補修する方法を覚えておくと良いでしょう。
デメリット③|水に弱い
無垢材は水分を吸収しやすい性質があります。
無垢フローリングの表面は、ワックス塗装やオイル塗装などで保護してありますが、水に弱い性質は変わりありません。
水こぼしや食べこぼしを放っておくとシミになってしまい、室内の環境によっては腐朽菌が繁殖して腐食してしまう恐れがあります。
【水に弱いことへの対策】
基本的に無垢フローリングには塗装仕上げがしてあるため、汚れてしまってもすぐに乾拭きすれば問題ありません。
ただし、水拭きをする場合は固く絞った雑巾などを使用して、しっかり乾燥させましょう。
前述したとおり無垢材は水分を吸収しやすく、水拭きでも膨張したり、表面が毛羽立ったりします。
ワックスやオイルは年に1回を目安に塗り直します。
メンテナンスをしっかりやることで、経年による無垢材の独特な色合いが出るようになります。
デメリット④|価格が高い
無垢フローリングは、複合フローリングと比べて価格が高い傾向にあります。
無垢材は原木から切り取ったものをそのまま使用するため大量生産が難しく、複合フローリングよりも材料費がかかってしまうからです。
一般的な複合フローリングは1㎡あたり製品価格が4,000円、施工費が2,500円程度です。
無垢フローリングは無垢材にもよりますが、1㎡あたりの製品価格が3,000円~2万円、施工費は5,000円かかります。
【価格が高いことへの対策】
価格が高い無垢材を大幅に安くすることはできませんが、無垢フローリングはしっかりとメンテナンスすることで何十年も使い続けることができます。
天然木の温かみや経年美化といった、価格には替えがたい価値を得たいのであれば、無垢フローリングをおすすめします。
まとめ
無垢フローリングにして後悔しないために、事前に知っておきたいデメリットとその対策について解説しました。
無垢フローリングのリフォームは、施工するリフォーム会社選びが重要です。
施工後に後悔しないためには、なるべく複数のリフォーム会社に見積もりを依頼して、費用やリフォームプランを比較検討するようにしましょう。