リフォーム後のシックハウス症候群への健康被害対策を!具体的な事例を解説

リフォーム後に原因不明の頭痛やめまいに悩まされていたら、シックハウス症候群の疑いがあります。シックハウス症候群とは、新築後やリフォーム後に起こる健康被害のことです。今回はシックハウス症候群の原因を知り、その対策となる日常的な行動やリフォーム事例について解説します。

リフォーム後に原因不明の頭痛やめまいに悩まされていませんか?

室内にいるときだけそれらの症状が出る場合は、シックハウス症候群の可能性が考えられます。

シックハウス症候群とは、新築後やリフォーム後に起こる健康被害のことです。

今回はシックハウス症候群の原因を知り、その対策となる日常的な行動やリフォーム事例について解説します。

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シックハウス症候群のトラブル事例

過去のシックハウス症候群関連のトラブル事例を挙げ、その詳しい内容について解説します。

事例①|新築マンションで指針値以上のホルムアルデヒドが測定された

ある不動産管理仲介会社から新築マンションを購入した。

パンフレットには「シックハウス症候群の主な原因とされるホルムアルデヒドの発生を抑える建材を採用」といった旨が記載されていたため、シックハウス症候群への対策は万全であると思われた。

しかし、入居後すぐに頭痛や目の痛みといった症状に悩まされた。

そこで保健所に調査を依頼したところ、厚生省(当時)が示す指針値よりも高いホルムアルデヒド濃度が検知された。

<事例①についての解説>

購入した新築マンションがいわゆる「シックハウス」に該当し、入居者がシックハウス症候群を引き起こして健康被害に遭った事例です。

この入居者は不動産管理仲介会社に対し、瑕疵担保責任および不法行為責任等を理由とする契約の解除(代金の返還)および損害賠償を求めて訴訟を提起しています。

事例②|中古マンションのキッチンをリフォーム後にめまいや目の痛み

築40年のマンションを購入して、キッチンまわりのリフォームを行った。

リフォーム後、キッチンに立っているとめまいや目の痛みがするようになったため、換気扇や空気清浄機等で換気をするも効果がない。

リフォーム業者にキッチンのリフォームのやり直しを求めたが、対応してもらえない。

<事例②についての解説>

この事例は、キッチンのリフォームで使用された建材から、シックハウス症候群を引き起こす化学物質が放散されている可能性があります。

通常であればリフォーム業者に相談して必要な対策を講じる必要がありますが、事例のようにリフォーム業者から誠意ある対応がない場合は、弁護士や建築士による専門的なアドバイスを受けることが望まれます。

シックハウス症候群を未然に防ぐための対処法

シックハウス症候群を未然に防ぐための対処法は以下の2つです。

・窓の開放や空気清浄機の使用で換気の機会を増やす
・リフォームでシックハウスが起こりにくい環境にする

それぞれの対処法について、詳しく見ていきましょう。

窓の開放や空気清浄機の使用で換気の機会を増やす

シックハウス症候群は、化学物質による室内の空気汚染が主な原因です。

したがって、換気によって新鮮な空気を取り入れ、汚れた空気を排出することができれば、シックハウス症候群対策として一定の効果が得られます。

窓を開放して換気をしたり、空気清浄機を使用したりして常に空気が流れる環境を作りましょう。

最新型の高気密・高断熱住宅でれば、換気扇の24時間運転機能も利用できます。

また、室内の湿度が高くなりすぎないようにすれば、シックハウス症候群の原因の一つであるカビやダニの発生も抑えることができます。

これもこまめに窓を開放して換気を行ったり、窓を開けられない場合は除湿機を使ったりして、室内の湿度を調整しましょう。

リフォームでシックハウスが起こりにくい環境にする

冒頭でも触れましたが、シックハウス症候群は長年暮らしている住宅よりも、新築後やリフォーム後に起こりやすいものです。

そのため、リフォームで現在の建築基準法に基づいた内装材や調湿材を選ぶことが、シックハウス症候群対策につながります。

たとえば、シックハウス症候群対策になるリフォームには、以下のようなものがあります。

・自然素材を使用したリフォーム(無垢フローリングや珪藻土の内壁等)
・調湿作用のある建材を使用したリフォーム(エコカラット等)
・24時間換気システムを導入するリフォーム

次章からは、シックハウス症候群対策になるリフォームの事例を紹介します。

シックハウス症候群対策のリフォーム事例

ここでは、シックハウス症候群対策に効果があるリフォーム事例を具体的に解説していきます。

無垢フローリングで化学物質をカット&調湿作用

無垢フローリングとは、天然の木材を使用したフローリングのことです。

工場で大量生産ができる合板フローリングと違って、天然の木材の風合いがあり、年月が立つほどに独特な色合いを楽しむことができます。

さらに、無垢フローリングは化学物質を極力使っておらず、なおかつ室内の湿度を調整する調湿作用もあります。

フローリングのみならず、壁や天井などにも無垢材を使用することで、シックハウス症候群の原因である化学物質を抑制しつつ、高いリラックス効果に期待できます。

エコカラットの調湿効果でダニ・カビの発生を抑制

エコカラットとは、空気を吸放出する微細な孔(あな)を持つ鉱物で、珪藻土よりも高い調湿効果がある内装壁材です。

室内の湿度が高いときは湿気のみを吸収し、逆に湿度が低いときは湿気を放出して、一定の快適な湿度に調整する作用があります。

内壁にエコカラットを導入することにより、夏場の不快なジメジメや、冬場の結露を防止、シックハウス症候群の原因の一つであるダニやカビの発生を抑制します。

24時間換気システムの導入

24時間換気システムとは、住宅に給気や排気を行う機械を設置して、窓を閉めた状態でも24時間換気を続けるシステムのことです。

2003年の建築基準法の改定で、全ての新築に24時間換気システムの設置が義務化されています。

しかし、それ以前に建築された住宅には24時間換気システムの設置義務がありません。

中古住宅を購入後、シックハウス症候群やカビ・ダニの繁殖に悩まされている場合は、24時間換気システムを導入して、気密性を維持しながら換気ができる住宅へのリフォームを検討しましょう。

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まとめ

シックハウス症候群の実態や、その原因となる化学物質を抑制する対策について解説しました。

健康的で快適な住まいを実現するためには、リフォーム業者選びが大切です。

シックハウス症候群対策でリフォームを検討するときは、なるべく複数の業者に見積もりを依頼して、費用はもちろん、使用する建材や工事にかかる期間も比較検討しましょう。

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