モルタルってどんな外壁材?メリット・デメリットや費用相場を解説

モルタルは独特な風合いと高い意匠性が魅力ですが、年月が経つにつれてさまざまな劣化症状も起こります。それらモルタルのメリット・デメリットを踏まえたうえで、モルタルの費用相場や業者選びのポイントを見ていきましょう。

モルタルには優れた意匠性と、独特な風合いがあります。

1990年代以降、外壁材の主流はサイディングに移りましたが、モルタルは未だに人気の高い外壁材です。

今回はモルタルの基礎知識や仕上げの種類、塗装にかかる費用について解説します。

お家の外壁をモルタルにしたい方は、モルタルに興味のある方はぜひご一読ください。

<あなたにおすすめの他の記事>
日本の住宅で多く使われている4種類の外壁材、「モルタル」「サイディング」「タイル」「ALC」の違いや特徴を紹介した記事です。
外壁材の種類はどれを選ぶ?|価格帯やメリット・デメリットを解説

モルタルとは

モルタルはセメントや砂、水を混ぜ合わせたペースト状の外壁材です。

その最大の特徴は、意匠性に優れていることです。

サイディングとは違ってつなぎ目がなく、なおかつ職人の技術力によって味わい深い仕上がりになります。

一方でモルタル自体は防水性が低いため、定期的な塗り直しのメンテナンスが必要です。

モルタル外壁の塗装にかかる費用とメンテナンスの目安

一般的な30坪の戸建て住宅の外壁をモルタルで塗装する場合、費用は60万円~100万円が相場です。

またモルタル外壁の耐用年数は30年ですが、気候条件などによってひび割れやチョーキングといった劣化症状が発生します。

劣化症状が見られた場合は耐用年数にかかわらず、塗り直しのメンテナンスを行いましょう。

一般的にモルタルのメンテナンスは10年に1回が目安です。

モルタルの仕上げの種類

モルタル外壁は、セメント・水・砂を混ぜて作ったペースト状のモルタル材をコテで塗り、最後に表面の仕上げを行います。

モルタルの仕上げ方法の種類は以下のとおりです。

・リシン
・スタッコ
・吹き付けタイル
・左官仕上げ

それぞれの仕上げの方法について見ていきましょう。

リシン

リシンは細か砕いた石を塗料に混ぜ、コンプレッサーと呼ばれる機械で勢いよく吹き付ける方法です。

表面は硬くザラザラとしていて、砂壁のような風合いとなります。

透湿性や通気性が高い反面、耐久性に難があり、汚れや雨水が溜まりやすいというデメリットがあります。

スタッコ

スタッコはセメントと砂や砂利などを混ぜた骨材を、ガンと呼ばれる器具で吹き付けていく方法です。

さらに、吹き付けたまま固める「吹き放し」か、吹き付けた後にコテやローラーで押さえつける「ヘッドカット」で仕上げます。

どちらの仕上げ方法を採用するかで、家の印象が変わります。

吹き付けタイル

吹き付けタイルは、骨材を含まないペースト状の塗料を、タイルガンという器具で吹き付ける方法です。

骨材を含まないため、滑らかで柔らかい印象になります。

こちらも吹き付けた後は、吹き放しかヘッドカットで仕上げとします。

左官仕上げ

左官仕上げは、左官職人が主にコテや刷毛を使用して仕上げる方法です。

たとえばコテを使って仕上げる模様には、「扇仕上げ」や「コテ波」、「スパニッシュ仕上げ」といったバリエーションがあります。

熟練した職人の手により、外壁にさまざまな表情をつけることができます。

<あなたにおすすめの別の記事>
戸建て住宅の外壁は定期点検が不可欠です。外装リフォームの種類や実施時期の目安について紹介します。
戸建て住宅の外壁と屋根は定期点検を!外装リフォームの種類と実施時期

モルタルのメリット

モルタル外壁には、以下に挙げるメリットがあります。

・色やデザインが豊富
・耐火性に優れる
・つなぎ目がない

それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。

色やデザインが豊富

モルタルは色とデザインが豊富です。

仕上げの方法や混ぜる素材の組み合わせで、無数のパターンを作ることができます。

たとえば、左官仕上げは職人がコテを使用して仕上げるため、ハンドメイド感やナチュラル感のある外壁に仕上がります。

このようにモルタルは職人の手によって施工するため、オーナーの好みの外壁に仕上げることが可能です。

耐火性に優れる

モルタルの原料は、セメントや砂などの不燃性の素材です。

炎で熱されてもすぐに燃えることがなく、有毒ガスも発生しません。

そのため、建築基準法で最も高い性能である「不燃材料」として認められています。

つなぎ目がない

モルタルにはサイディングやタイルのようなつなぎ目がありません。

そのため見た目が美しく、なおかつ劣化も緩やかです。

さらにモルタル自体が耐久性に優れ、台風などの強風で飛散した石や砂がぶつかっても破損しない強靭さがあります。

モルタルのデメリット

モルタルには以下のようなデメリットもあるため、リフォーム前に確認しておきましょう。

・表面がひび割れしやすい
・汚れがたまりやすい
・仕上がりが職人の技術力に左右される

それぞれのデメリットについて、詳しく解説していきます。

表面がひび割れしやすい

モルタル外壁でもっとも顕著なデメリットは、ひび割れが生じやすいという点です。

つなぎ目がないため、気温や湿度あるいは地震といった要因で表面にひび割れが生じてしまいます。

ひび割れをそのままにしておくと、雨水が侵入して雨漏りが発生するリスクがあります。

そのため、ひび割れが発生したらすぐに処置がおすすめです。

汚れがたまりやすい

モルタルは仕上げによって表面に凸凹が発生します。

意匠性が高い一方、雨や黄砂によって汚れがたまりやすいというのが2つ目のデメリットです。

ブラシや乾いた布などである程度はきれいにできますが、外壁に浸透した場合は簡単に落とすことができません。

自分で処置しても汚れが目立つ場合は、プロにクリーニングを依頼しましょう。

仕上がりが職人の技術力に左右される

モルタルは職人がコテや刷毛を使って手作業で塗っていきます。

その仕上がりの美しさや耐久力は、職人の技術力に左右されます。

施工後にイメージと違ったり、短期間でひび割れが生じたりすることがあるため、業者選びは慎重におこないましょう。

モルタル外壁はこんな人におすすめ

モルタル外壁はサイディングに外壁材の主流を譲ったものの、未だに高い人気があります。

その人気の理由は何と言っても、モルタル独特の風合いです。

色ムラやコテムラなど、サイディングでは出せないような豊かな表情を作り出します。

さらに、つなぎ目がないことで壁一面がひとつづきのシームレスに仕上がられることは、モルタルだからこそ為せる技です。

以上のようなモルタルの特性から、お家を美しく、表情豊かにしたい人におすすめします。

まとめ

モルタルの塗装にかかる費用相場や、メリット・デメリットについて解説しました。

表情豊かで独特な風合いが魅力のモルタルですが、長持ちさせるには定期的なメンテナンスが欠かせません。

さらに、モルタルの塗装には職人の高い技術力が必要なため、業者選びが仕上がりの成功のカギを握ります。

monocla(モノクラ)では、モルタル外壁のリフォーム事例を画像付きで紹介しています。

お家の外壁のリフォームを検討されている方は、ぜひご参考になさってください。

リノベーション・リフォームでお困りの方は
monoclaをぜひご利用ください!

monoclaは、無料でプロを指名して、相談・資料請求・見積り・施工依頼ができるサービスです。いいね!や施工完了のお祝いポイントをギフト券に交換! ポイントを貯めながらリノベーション・リフォームのプロを見つけましょう。

カテゴリー:
関連タグ: