株式会社ハイブリッドホーム インタビュー

株式会社ハイブリッドホーム 代表取締役
古澤 智一ふるさわ ともかず
目指すのは建設業とサービス業のハイブリッド。リフォームの仕事は、1回物を売って終わりではないですから
2004年に創業し、地域密着型のリフォーム・リノベーション事業を展開しているハイブリッドホーム。2019年7月には住まいの長寿命化を図る「うちリノ」、外構の手入れやウッドデッキ施工などを行う「そとリノ」をブランドとして立ち上げ、多くのユーザーに受け入れられています。代表取締役の古澤智一氏とリノベーション事業部長の日下部氏に顧客満足(CS)の精神に根差した取り組みの背景や思いなどをお聞きしました。
monocla株式会社 代表取締役
那須 岳志なす たけし

建設業とサービス業をハイブリッド
「ハイブリッド」は当時、まだ珍しい言葉だったと思います。社名に込められた思いをお聞かせください。(那須)
「お年寄りとかご年配の方に覚えにくい名前だし、どうなんだろう」とも思いましたが。先見の明があって面白い名前じゃないかと命名しました。「ハイブリッド」と名付ける以上は、今までのリフォーム会社とは違った新しいリフォーム会社をつくろうじゃないかという意志の表れも込められています。リフォーム会社として石と木の融合などいろいろな意味合いもあるのですが、今、私がよく言っているのは、建設業とサービス業のハイブリッドですね。
創業時は、ご苦労も多かったと思います。(那須)
お客様も職人さんもゼロからの開拓でした。当然、最初は施工事例もなかったので、自分の家をリフォームして写真に撮り、それを使って情報誌を作ったこともありました。
事例がないというのは、まさに生みの苦しみですね。(那須)
お客様に知っていただこうにも事例がなければどうしようもありませんし。当時は知名度もなくゼロからのスタートは厳しいものでした。創業から10年くらいは本当に苦労しました。ここ5、6年でしょうか、ちょっと安心して夜眠れるようになったのは。
お引渡しをした後まで満足していただく
御社の経営理念に込められた思いをお聞かせください。(那須)
「私たちの使命は住まいの総合リフォーム・サービス業を通じて、お客様に便利・快適・安心そして高品質を、生涯にわたりご提供し続ける事です」
やはり、建設業+サービス業という位置付けで考えています。われわれは建築の知識については当然スペシャリストでなければいけないのですが、それと同じくらいサービス業としての意識も相当強く持って臨んでいるのがわが社の特徴かなと思います。お客様にご満足していただくためにはどうしたらいいのか。ただ良いものをつくればいいのではなく、お引渡しをした後までご満足し続けていただく。そういう意味で、この経営理念が出来上がりました。
サービスの部分を意識されていますね。「相当」とおっしゃられたところに強い思いを感じます。(那須)
そうですね。本当に、そこが一番差別化できるところではないでしょうか。リフォームの商材は相当良い物になってきているため、それ自体はなかなか差別化を図れなくなってきています。そうなる以前から、われわれはサービス業であるという認識を強く抱いてきました。
高品質に均一化してきた資材を提供する側のコミュニケーション、デザインあるいはアフターサービスなどを包括したお客様との接点づくりが大切ということでしょうか。(那須)
ハードな部分というよりはむしろソフトな部分で、いかにお客様に満足していただくかということですね。
職人の「社員化」で少額工事を効率化
今後の取り組みのなかで、挑戦したいと考えていらっしゃることはありますか。(那須)
小規模で少額の工事、われわれは「お役立ち工事」と呼んでいますが、そうしたものを内製化して、会社の仕組みの中に取り込んでいきたいというのが、最初のステップとしてありますね。社員はわれわれが得意としている「そとリノ」「うちリノ」に特化していくようなことを考えているところです。
内製化というのは、具体的にはどのようなイメージでしょうか。(那須)
職人さんを社員のような形にするということです。実はすでにほぼ内製化に近い状態になっていまして、ハイブリッドホームの仕事だけで生活している職人が増えてきているんです。複数の事業所でお役立ち工事の情報を共有し合い、多くの件数を効率的にこなせる日程を組んで一気にその仕事をさせていただくようにしていけないかなと考えています。割り切って「少額工事はやりません」という会社もあるようですが、われわれがそれをやらないというのは経営理念に反します。何とか知恵を絞り、そういうものも今まで通り満足いただけるようにしていくということを考えなければなりません。
建て替え需要への対応強化も視野に
お客様、そして職人さんへの思いの強さを感じます。(那須)
若くていろいろ機転の利く職人さんには、現場の管理を任せられるようにもしていきたいと思っています。もっと先のことを言うと、リフォームし尽くした家の建て替え需要にも対応できる仕組みもつくっていきたいですね。実際、そういうお宅も何軒か手掛けています。
その場合は、建築業者さんをご紹介するのですか。(那須)
わが社で全部、設計から施工までやります。大きい工事だと1億円近い建て替えも手掛けました。そこは障子の張り替えに始まり、いろいろなリフォームをずっとやってきたのですが、たまたま隣の土地が空いたのをきっかけに「地続きで買うから思い切って建て替えようかな」と相談されました。当然、建て替えは新築の住宅メーカーさんと競合しますが、やっぱり近くて、住んだ後の安心感というのをご評価いただき、受注につながりました。そういうケースはいくつかあります。建て替え需要への対応は急いでいるわけではありませんが、結果的にそうなればベストと思っています。
他社との差別化について、どのように考えていらっしゃいますか。(那須)
建物だけではなく、外構のエクステリアや庭づくりまで、地域密着型で職人さんも含めて「顔の見える店」を目指しています。

リノベーション事業部 部長
日下部 達也くさかべ たつや
CSの切り札「ご意見カード」 リピーター獲得にも強み
ご意見カードというお客様アンケートには、とても満足されたという声がたくさん書かれていますね。(那須)
確かにご満足いただいている方が多いというのはありますが、ご意見カードを渡さなくても分かっているというような関係になっているリピーターのお客様が圧倒的というのも事実です。今は新規のお客様になるべくご意見をいただけるよう努力しています。カードには弊社担当店・担当者名や良かった職人さんなどの固有名詞も回答していただいており、内容は社員、職人さんにフィードバックして今後に生かしています。
リピーターが非常に多いというのも、素晴らしいと思います。(那須)
リフォームの仕事自体がそういうものです。リピート業と言いますか、1回物を売って終わりではないですから。お引渡しをするときには「次のリフォームはこういう内容ですね」と声を掛ける。また数年すると「前に聞いた次のリフォーム、そろそろやろうかと思います」という話になる。そうして循環していくような感じですね。

最後に、monoclaへの要望などがございましたら教えてください。(那須)
ホームページを見ると、トップページなど全体のバランスなどはとてもきれいです。ただ、参画事業者一覧のロゴの大きさなどを統一してさらにきれいに見えるようになれば、事業者紹介のページとのギャップを埋められると思います。

代表取締役
古澤 智一ふるさわ ともかず
昭和56年大学卒業後、お客様と直接触れ合う仕事がしたいと思い、某住宅メーカーに就職。リフォームの事業部立ち上げに携わる中で、店長、支店長、営業部長を歴任し、住宅メーカーの中でも一目置かれる部署を作り上げる。
その後、バブル崩壊の影響を徐々に受け、自分たちの求めていたリフォーム事業ができなくなり、住宅メーカーを退社。2004年、当時の仲間達とハイブリッドホームを設立。