リフォームで「見積書と異なる金額を請求された」「予定よりも工期が遅れた」といったトラブルに遭遇した場合、どのように対処すれば良いのでしょうか？トラブルのパターンに対応する対処法の知識を身に着けておけば、貴重なお金や時間を消耗することなく、安心してリフォームをすることができます。
リフォームは、工事をする箇所の構造や職人の技術力、業者の姿勢、スケジュール等で想定外のトラブルに見舞われることがあります。
万が一、リフォーム中のトラブルに遭遇した時、どのように対処すれば良いのでしょうか？
今回はリフォームにありがちなトラブルのパターンを取り上げ、その対処法を解説していきます。
見積もり時のトラブル対処法
＜見積もり時のトラブルのパターン＞
・見積書の金額と最終的な工事費用が違った
・見積書の「一式」について、業者に問い合わせても納得の行く説明がなかった
・支払い方法の認識が施主と業者で食い違っていた
見積もり時のトラブルは、複数の業者の見積書を比較することなく、ネットで見つけた費用が安い業者、知人に紹介された業者に丸投げすることで起こりやすくなっています。
ありがちな見積もりのトラブル例としては、工事内容や使用する材料などを全て「一式」で省略してしまい、リフォームの範囲や工期、金額の妥当性が判断できないケースです。
そのような見積書が上がってきた場合は、必ず「一式」の内容について確認しましょう。
対応が納得の行かないものであった場合は、その業者と契約せず、別の業者に見積もりを依頼することをおすすめします。
また、リフォームの費用の支払い方法については、「工事完了後の一括払い」か、もしくは「契約時と工事完了後の2回払い」の2パターンがあり、見積書に明記することが一般的です。
見積書に支払い方法の記載がない場合は、契約前に必ず確認するようにしましょう。
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健康被害のトラブル対処法
＜健康被害のトラブルのパターン＞
・リフォームしたばかりのキッチンで目や喉の痛みがするようになった
・シックハウスの疑いがあるとして業者に調査を求めたが、対応してもらえなかった
リフォーム後に頭痛、目や喉の痛み、めまいなどの症状が見られる場合は、シックハウス症候群が疑われます。
リフォーム後、シックハウス症候群と思われる症状が出た場合は、換気扇や空気清浄機などを使用して室内に空気の流れを作ることが応急処置的な対処法となります。
さらに、シックハウス症候群により何らかの健康被害があった場合は、弁護士や建築士に相談します。
リフォームを依頼した施工業者に対しては、工事のやり直しや代金の返還、損害賠償請求など法的手続きも検討しましょう。
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近隣から苦情を受けた時のトラブル対処法
＜近隣からの苦情のパターン＞
・土曜日の午前中から電動工具の騒音がうるさいと隣家から苦情を受けた
・業者のトラックが邪魔で車を出せないとクレームがあった
リフォームでは重機の使用、電動工具の騒音や塗料の飛散、刺激臭など近隣に迷惑をかけてしまうことが少なからずあります。
近隣からリフォームに関して苦情を受けた場合は、誠意を持って謝罪することが大切です。
ただし、苦情を受けてから対応するというのは遅きに失すると言わざるを得ません。
リフォームが決定した時点で近隣に挨拶に行き、工事内容や工事が終わるまでの期間、想定される騒音等について説明するようにしましょう。
事前に説明をしておけば、工事が始まってから苦情を受けることも少なくなります。
したがって、リフォーム前の業者との打ち合わせで、騒音等が発生する可能性はあるか確認しておくことをおすすめします。近隣への対応についてしっかりとしたノウハウのある業者を選ぶことも、リフォームトラブルを未然に防ぐ上で大きな意味があります。
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工期が遅れた時のトラブル対処法
＜工期遅れのトラブルパターン＞
・見積もりで告げられていた工事期間を大幅に遅れた
・工事を期間内に終わらせるなら追加費用が必要と言われた
・工期遅れの保証を求めたが、対応してもらえなかった
リフォームの工期は遅れないことが原則ですが、悪天候など不可抗力な原因によっても起こり得ます。
工期遅れについては、契約書に遅延損害金などの対応についての条項が記載されているため、必ず内容を確認しましょう。
それから違約金発生の有無や引っ越し・仮住まいの追加費用等について、業者と打合わせを行う必要があります。
しかし、悪質な業者にリフォームを依頼してしまった場合は、遅れた原因を隠蔽されることも少なくありません。
そのため、契約を結ぶ前に遅延の可能性も考慮してスケジュールを提案してくれる業者を選ぶことが大切です。
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追加工事が発生した時のトラブル対処法
＜追加工事のトラブルパターン＞
・見積もり時に想定していなかった追加工事が必要と言われ、追加費用を請求された
・リフォーム直後に追加工事が必要な事態が発生したが、業者が対応してくれない
リフォームは新築と異なり、施工箇所を解体してはじめて異常に気づくケースが少なくありません。
リフォーム中に業者から追加工事が必要と告げられた場合は、見積書の内容を改めて確認し、毅然とした態度で納得の行く説明を求めましょう。
口約束で追加工事を取り付けるような悪質な業者であれば、この時点で引き下がるはずです。
また、工事後に不具合や瑕疵（キズなど）が発覚した場合は、契約書に記載のリフォーム後の保証内容に沿って業者に対応を求めます。
保証期間内なのに業者が追加工事に対応してくれない場合は、業者が果たすべき瑕疵担保責任の放棄とも捉えられるため、弁護士や紛争処理センターなどに相談して法的手続きの準備をしましょう。
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手抜き工事が発覚した時のトラブル対処法
＜手抜き工事のトラブルパターン＞
・リフォームをしてから短期間で施工箇所の不具合や瑕疵（キズや劣化）が発覚した
・明らかに手抜き工事なのにやり直しを要求しても対応してもらえない
本来あってはならないことですが、リフォーム業者が経験と技術力に乏しい職人を使ったり、大手工務店から工事を安く受注した業者がリフォームを担当したりすると、手抜き工事になってしまうリスクがあります。
工事中に手抜きが発覚した場合は、工事請負契約に基づいてリフォームのやり直しを請求することができます。
また、工事完了後に瑕疵が発覚した場合は、リフォーム業者に「瑕疵担保責任」を追及することで、瑕疵の補修または損害賠償、契約の解除を請求することができます。
万が一、発注者がやり直しを請求したにもかかわらず、業者側がこれを拒否した場合は、国民生活センターや法テラス等に相談して法的手続きによる契約解除および損害賠償を請求することになります。
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まとめ
リフォームにありがちなトラブルのパターンと、その対処法を解説しました。
リフォーム時に起こったトラブルには適切な対処法で応じることができますが、何よりも極力トラブルが起こらないように事前に備えておくことが重要です。
トラブルを未然に防ぐための予防策の最たるものは、想定外の事態も事前にスケジュールや費用に組みこむことができる実績が豊富なリフォーム業者を選びましょう。
なるべく複数のリフォーム業者に見積もりを依頼して、金額だけでなく工事の内容や使用する材料、保証内容なども比較検討することが、万が一のトラブルを避けることにつながります。
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